全体好調も日本人旅客減少幅27.7%―9月入境旅客統計
- 2013/10/28 9:49
- 産業・経済
マカオ政府統計調査局は10月24日、今年(2013年)9月の入境旅客数統計を発表。総数はのべ2,332,325人となり前年同月比7.9%の増、うち日帰り旅客が1,178,340人で全体の50.5%を占めた。なお、昨年秋以降減少傾向にある日本人旅客だが、前月と比べて減少幅が約8ポイント改善している。
今年9月の入境旅客の出身地別では、中国本土旅客が前年同月比19.6%増の1,502,723人(うち個人旅行者589,667人)、省市別では広東省が585,027人、浙江省62,990人が多かった。この他、韓国が15.9%増の37,776人、一方、香港が10.1%減の523,105人、中国台湾が5.6%減の91,714人、日本が27.7%減の25,516人だった。日本人旅客の減少幅は、前月の35.7%から改善の兆し。なお、長距離地区では英国が3.6%増の4,804人だった一方、アメリカが5.6%減の12,926人、オーストラリアが4.8%減の9,634人、カナダが14.0%減の5,379人。
9月の旅客平均滞在時間は前年同月と変わらず1.0日、宿泊を伴う旅客の平均滞在時間は1.9日、同日帰り旅行者は0.2日。
今年第3季の入境旅客数はのべ7,768,583人で前年同期比6.6%増。1-9月の入境旅客数はのべ21,910,823人となり、前年比5.0%増。出発地別では、中国本土が12.0%、韓国が5.8%の増となった一方、香港が4.5%、中国台湾が9.5%、日本が33.6%の減少となっている。米国、オーストラリア、カナダの遠距離各国からの旅客も減少しているが、英国は伸長。
日本人旅客の減少幅が拡大している点について、日中関係の複雑化、それに伴う直行便の減便といったものに加え、マカオのホテル価格の高騰による他地域への顧客流出、昨今の円安傾向など複数の要因が考えられる。今後の回復の見込みは未知数。日本人旅客の減少が始まって丸一年を迎え、今後の旅客の動向が注目される。