マカオの銀行における国際業務割合が2四半期連続上昇…2023年1Q

 マカオ金融管理局は5月18日、今年第1四半期(2023年1〜3月)のマカオ国際性銀行業務統計を公表。

 今年第1四半期のマカオの銀行業務全体に占める国際性業務割合は前四半期から上昇。2四半期連続で上昇を維持した。今年3月末におけるマカオの銀行システム総資産に占める国際資産の割合は昨年12月末から0.2ポイント上昇の85.6%。国際負債の割合については1.5ポイント上昇の83.4%。

 外貨はマカオの国際銀行業務における主要取引単位となっている。今年3月末における国際銀行資産と負債に占めるマカオパタカの割合は0.8%と0.6%。香港ドル、米ドル、人民元、その他外貨の国際資産に占める割合は30.3%、42.8%、22.8%、3.4%、国際負債に占める割合は33.4%、38.8%、23.8%、3.5%。

 今年3月末におけるマカオの銀行の国際資産総額は前の四半期から2.8%増の2兆2709億マカオパタカ(日本円換算:約37兆8702億円)。このうち対外資産は4.2%増の1兆6665億マカオパタカ(約27兆7910億円)、マカオにおける外貨資産は1.0%減の6044億マカオパタカ(約10兆0792億円)。国際資産の主要構成要素である外地におけるノンバンクローンは3.6%減の6764億マカオパタカ(約11兆2798億円)。

 今年3月末におけるマカオの銀行の国際負債総額は、3ヶ月前から4.3%増の2兆2128億マカオパタカ(約36兆9013億円)。このうち対外負債は5.7%増となる1兆2696億マカオパタカ(約21兆1722億円)、マカオにおける外貨負債は2.6%増の9432億マカオパタカ(約15兆7291億円)。マカオ居民及びマカオ特別行政区によるマカオの銀行への各種外貨預金が国際負債の主要な構成要素となっており、その残高は15.6%増の7120億マカオパタカ(約11兆8735億円)。

 マカオの国際銀行業務は主にアジアに分布している。今年3月末におけるマカオの銀行システムの対外資産のうち、対中国本土及び香港の債権が占める割合は42.1%、25.2%。同時に、ポルトガル語圏諸国及び「一帯一路」周辺国家が0.7%及び10.8%。対外負債全体に占める対香港及び中国本土の割合は42.0%及び41.0%、ポルトガル語圏諸国及び「一帯一路」周辺国家が0.6%及び5.2%。

 マカオ国際性銀行業務統計は国際決済銀行(BIS)が提唱する方法で作成されたもの。

マカオ金融管理局ビル(資料)=2020年7月本紙撮影

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