全体好調も日本人旅客減少幅16.4%―10月入境旅客統計
- 2013/11/30 9:11
- 産業・経済
マカオ政府統計調査局は11月22日、今年(2013年)10月の入境旅客数統計を発表。総数はのべ2,394,195人となり前年同月比2%の増、うち日帰り旅客が1,269,280人で全体の53%を占めた。なお、昨年秋以降減少傾向にある日本人旅客だが、前月と比べて減少幅が約11ポイント改善している。
今年10月の入境旅客の出身地別では、中国本土旅客が前年同月比5%増の1,514,373人(うち個人旅行者677,292人)、省市別では広東省が708,375人、福建省64,801人が多かった。この他、中国台湾が3%増の89,248人、韓国が12%増の38,632人、一方、香港が4%減の543,580人、日本が16.4%減の21,369人だった。日本人旅客の減少幅は、前月の27.7%から改善の兆し。なお、長距離地区ではアメリカが1%増の16,563人、英国が7%増の6,017人、フランスが24%増の4,479人だった一方、カナダが14%減の7,579人、オーストラリアは横ばいの9,872人となった。
10月の旅客平均滞在時間は前年同月と変わらず1.0日、宿泊を伴う旅客の平均滞在時間は2.0日、同日帰り旅行者は0.2日。
今年1-10月の入境旅客数はのべ24,305,018人となり、前年比5.0%増。出発地別では、中国本土が11.0%、韓国が6%の増となった一方、香港が4%、中国台湾が8%、日本が32.3%の減少となっている。米国、オーストラリア、カナダの遠距離各国からの旅客も減少しているが、英国は伸長。
日本人旅客の減少幅が拡大している点について、日中関係の複雑化、それに伴う直行便の減便といったものに加え、マカオのホテル価格の高騰による他地域への顧客流出、昨今の円安傾向など複数の要因が考えられる。今後の回復の見込みは未知数。日本人旅客の減少が始まって丸一年を迎え、今後の旅客の動向が注目される。