マカオ、2023年1Qの犯罪件数が前年同期比17.2%増の3006件に…コロナ前2019年同期からは減

 マカオ保安庁は6月8日に会見を開き、今年第1四半期(2023年1〜3月)の犯罪統計及び法執行状況に関する総括レビューを発表した。

 同庁発表資料によれば、今年第1四半期のマカオにおける総犯罪件数(犯罪捜査着手数)は3006件で、前年同時期から17.2%増だった。ただし、コロナ前にあたる2019年同時期からは10.6%減。2019年同時期から詐欺及びインターネット犯罪が増えており、特に電話詐欺事案が際立っているとのこと。

マカオ保安庁による会見の様子。中央が黄少澤保安長官=2023年6月8日(写真:GCS)

 黄少澤保安長官は会見の中で、今年第1四半期のマカオを取り巻く環境について、年初にマカオ及び近隣地区で(ウィズコロナ転換に伴う)水際措置の緩和が相次ぎ、概ねコロナ前の状況に戻ったことを受け、マカオのインバウンド旅客数は急回復し、経済についても着実に復活しつつあるとした上、前年から状況が大きく変化した中、より客観的かつ正確に各種犯罪動向を把握するため、コロナ前2019年同時期との比較で犯罪の特徴や趨勢を調査・分析し、ポイントを絞った対応と抑止、取り締まりを行うす必要があるとの考えを示した。

 毎四半期恒例となっている今年第1四半期のゲーミング(カジノ)業のマカオの治安に対する影響についての評価については、ゲーミング関連犯罪件数は前年同時期から増加した背景として、犯罪者がインバウンド旅客の増とゲーミング業の復活に乗じたものとみられるが、保安当局が先んじて対応策を講じ、また取り締まりを強化したことで、件数は2019年同時期以下だったと述べた。

2023年第1四半期マカオ犯罪統計及び法執行状況に関する総括レビュー会見の様子=2023年6月8日(写真:GCS)

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