マカオ国際空港がACI空港カーボン認証レベル2の更新に成功…2014年以来継続

 マカオの主要な空の玄関口、マカオ国際空港の運営会社にあたるCAMは6月20日、前月(5月)に国際空港評議会(ACI)による空港から排出されるCO2の管理及び削減状況の評価プログラム「空港カーボン認証」のレベル2の更新に成功したと発表した。

 同プログラムはACIが2009年にスタートしたもので、空港から排出されるCO2の管理や削減の状況を4段階で評価するもの。レベル2は下から2番目の「空港管理者が排出したCO2の管理及び削減の達成」にあたり、審査員が初めてマカオ国際空港を訪れた2014年5月から更新を継続しているとのこと。

マカオ国際空港の空港カーボン認証レベル3認証書(写真:CAM)

 CAMでは、コロナ禍においてフライト離発着数や旅客数は大きく減少したが、CO2管理計画において様々なエコプロジェクト及びCO2排出削減に取り組んできたとし、具体例として旅客ターミナルビル内の老朽化した空調冷水機をエネルギー効率の高いモデルへの更新やより環境にやさしい冷媒の使用、車両のエコカーへの入れ替え、フライト状況に合わせた搭乗待合室の照明コントロールの実施、日常業務で発生する廃棄物のリサイクル種別の拡大などを挙げた。これらの取り組みにより、2022年のマカオ国際空港の総CO2排出量は過去3年平均から39%減を実現したという。

 マカオ国際空港はタイパ島の北東部にあり、ポルトガル統治時代の1995年に開港した。現在は東北及び東南アジアとの短距離路線が主で、LCCの誘致に積極的なことでも知られる。2019年まで旅客数の右肩上がりの増加が続いたが、コロナ禍で大きな打撃を受けた。今年に入って以降、マカオのウィズコロナ転換による水際措置の緩和を受けて、徐々に回復が進んでいる状況。日本との間の定期便についてもマカオ航空の東京(成田)と大阪(関西)路線が相次ぎ再開したが、便数がコロナ前水準に戻るには至っていない。

マカオ国際空港(資料)=マカオ・タイパ島―本紙撮影

関連記事

最近の記事

  1.  冬のマカオの街を美しく彩る毎年恒例のイルミネーションイベント「ライトアップマカオ2024(中国語…
  2.  マカオ政府統計・センサス局(DSEC)は11月21日、今年(2024年)10月の訪マカオ外客数(…
  3.  マカオを中心にアジア、欧州で統合型リゾート(IR)施設の開発・所有・運営を行うメルコリゾーツ&エ…
  4.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」を運営する澳門輕…
  5.  マカオ政府統計調査局は11月20日、今年(2024年)1〜9月の小売業販売額調査結果を公表。 …

ピックアップ記事

  1.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  2.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…
  3.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  4.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」を運営するマカオ…
  5.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…

注目記事

  1.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  2.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  3.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  4.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  5.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年11月号
(vol.137)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun