マカオ、ドッグレース場跡地は市民運動公園に…再開発コンセプトプラン公表

 マカオは豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノ施設ばかりが目立つが、実はその他のギャンブルも存在し、政府とコンセッション(経営権契約)を結ぶ民間事業者によって運営されている。

 そのうちのひとつ、マカオ逸園カニドローム社の運営による「ドッグレース」がコンセッション満期を迎えた2018年6月末をもって87年という長い歴史に幕を降ろした。

 ドッグレース場はマカオ半島北西部の筷子基(ファイチーケイ)にあり、周辺はマカオ有数の人口密集地のひとつ。跡地の再開発計画に大きな注目が集まっていた。

市民公園コンセプトプランの鳥瞰イメージ(図版:IAM)

 マカオ政府は7月18日に会見を開き、ドッグレース場跡地の再開発に関するコンセプトプランを公表した。

 政府公共建設局によれば、ドッグレース場と隣接する蓮峰スポーツコンプレックスを一体的に再開発し、面積は約4万平方メートルの区画に運動、遊戯、親子、地域コミュニティ活動、レジャー・文化といった多目的利用に対応する延べ床面積約7.4万平方メートルの市民運動公園を建設する計画とした。

 具体的には、3棟のビル、1つの陸上競技場、立体ウォーキング・休憩エリア、複数の都市広場で構成し、3棟のビルはウォーキング施設を兼ねた歩道橋で相互連結し、各棟に体育館、スイミングプール、スケートボード場、卓球場、バレーボール場、ボルダリング場、バドミントン場、フットサル場、児童向けプレイ施設などが設けられる。屋外にはサイクリングコースやジョギングコース、木陰の散歩道なども設けられ、市民のさまざまなスポーツニーズに対応するとのこと。

市民公園コンセプトプランの陸上競技場と観覧席のイメージ(図版:IAM)

 施設には450台規模の地下駐車場を設けるほか、歩道橋でバス停及び周辺エリアとの接続することも考慮しているという。

 なお、ドッグレース終了後も建物は残っており、コロナ禍では臨時医療施設として活用されたが、すでに役目は終わり、静かに再開発を待つ状況となっている。

市民公園コンセプトプランの屋内スケートボード場のイメージ(図版:IAM)

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