マカオ、インバウンド旅客数が3ヶ月連続200万人超…上半期累計1千万人突破、コロナ前同時期の57%まで回復

 マカオ政府統計調査局は7月19日、今年(2023年)6月の訪マカオ外客数(インバウンド旅客数)統計を公表。

 今年6月単月のインバウンド旅客数は前年同月比480.5%増、前月比0.2%減の220万9662人(延べ、以下同)となり、3ヶ月連続で200万人の大台を維持した。

 今年6月のインバウンド旅客の内訳は、宿泊を伴う旅客が543.7%増の116万3784人、日帰り旅客が前年同月比423.3%増の104万5878人。平均滞在時間は0.2日長い1.3日となり、内訳は日帰り旅客が0.1日増の0.2日、宿泊を伴う旅客は2.2日で横ばい。

 国・地域別で最多だったのは中国本土からの旅客で、前年同月比329.4%増の144万4933人、全体に占める割合は65.4%。このうち個人旅客が487.9%増の79万3614人。中国本土に次いで多かったのは香港からの旅客で、1446.9%増の60万1663人。その他については、多い方から順に台湾の4万2964人、フィリピンの2万5235人、インドネシアの1万4869人、韓国の1万4458人。日本は5078人で12位。

 対前年で大幅増となった要因については、昨年12月から事実上のゼロコロナ政策への転換が進み、今年1月8日に水際措置が大幅緩和されたことが大きい。また、前年同月は6・18アウトブレイクと呼ばれる大規模な感染拡大が発生し、ロックダウンに準じる社会相対静止措置が講じられていた。対前月のマイナス要因については、中国本土で大型連休となる労働節ゴールデンウィークと夏休みシーズンの間で伝統的な閑散期にあたる季節要因とみられるが、例年と比較して下落幅は縮小し、インバウンド旅客の回復傾向が続いていることを示す結果に。

 今年1〜6月累計のインバウンド旅客数は前年同期比236.1%増の1164万5877人。内訳は、宿泊を伴う旅客が372.5%増の606万7823人、日帰り旅客が155.8%増の557万8054人。平均滞在時間は0.1日長い1.3日で、内訳は日帰り旅客が0.2日増の0.3日、宿泊を伴う旅客が0.7日減の2.3日に。

 なお、昨年通期のインバウンド旅客数は対前年26.0%減の570万0339人で、新型コロナの影響が生じて以降の最少だった。今年に入って以降、インバウンド旅客は急回復しており、4月終了時点で昨年通期を超過。また、そこからわずか1ヶ月の5月終了時点で昨年の2倍に達し、さらに6月終了時点で1千万人の大台を突破した。参考までに今年1〜6月累計のインバウンド旅客数はコロナ前2019年同時期の57.4%に相当。今後、コロナ前との比較でどこまで回復するかが注目される。

マカオの世界遺産・市政署ビル前を走るペディキャブ(資料)=2023年7月本紙撮影

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