マカオ 2023年6月貨幣・金融統計公表…不良債権比率2.1%、前月から0.2pt上昇
- 2023/8/4 14:55
- 産業・経済
マカオ政府金融管理局は8月4日、今年(2023年)6月の貨幣・金融統計を公表。内容のサマリーは下記の通り。
【マネーサプライ】
流通貨幣が前月から1.3%、通知預金が3.3%のそれぞれ下落で、M1は2.7%の下落に転じた。また、準通貨負債は0.9%上昇。M1及び準貨幣負債を含む広義貨幣供給量M2は0.5%上昇となる7172億マカオパタカ(日本円換算:約12兆7422億円)に。前年同月との比較では、M1が2.7%下落、M2が5.5%上昇。M2に占める通貨別の比率はマカオパタカが34.5%、香港ドルが45.0%、人民元が8.5%、米ドルが9.8%。
【預金】
マカオ居民(マカオ居留権保有者)による預金残高は前月から0.6%上昇の6968億マカオパタカ(約12兆3798億円)で3ヶ月ぶり増、非居民による預金残高についても5.9%増の2941億マカオパタカ(約5兆2252億円)で3ヶ月ぶり増、公共部門の銀行システムへの預金残高は0.3%増の2211億マカオパタカ(約3兆9282億円)で2ヶ月連続増となり、これらを総合して計算した銀行システムの預金残高は1.8%増の1兆2121億マカオパタカ(約21兆5349億円)で2ヶ月ぶり増に。このうち、マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの占める割合はそれぞれ20.5%、44.8%、9.7%、22.4%。
【融資】
地元民間部門への融資は前月から0.7%上昇の5618億マカオパタカ(約9兆9813億円)。対外民間部門への融資は4.0%下落の6240億マカオパタカ(約11兆0864億円)。民間部門へ融資額は合計で1.8%減の1兆1858億マカオパタカ(約21兆0676億円)となり、マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの比率はそれぞれ18.7%、45.1%、13.1%、20.5%。
【預貸率/不良債権比率】
銀行のマカオ居民に対する預貸率は今年6月末時点で前月末から0.1ポイント上昇の61.2%。非マカオ居民含む総体預貸率は3.6ポイント下落の97.8%。1ヶ月及び3ヶ月ベース計算による流動資産対負債比率はそれぞれ67.9%、61.4%水準。このほか、不良債権比率は0.2ポイント上昇の2.1%に。