マカオの銀行における国際業務割合が3四半期ぶり下落に…2023年2Q

 マカオ金融管理局は8月15日、今年第2四半期(2023年4〜6月)のマカオ国際性銀行業務統計を公表。

 今年第2四半期のマカオの銀行業務全体に占める国際性業務割合は前四半期から下落。3四半期ぶりに下落となった。今年6月末におけるマカオの銀行システム総資産に占める国際資産の割合は同年3月末から0.9ポイント下落の84.7%に。国際負債の割合については0.8ポイント下落の82.6%。

 外貨はマカオの国際銀行業務における主要取引単位となっている。今年6月末における国際銀行資産と負債に占めるマカオパタカの割合は0.9%と0.6%。香港ドル、米ドル、人民元、その他外貨の国際資産に占める割合は32.4%、42.9%、20.4%、3.5%、国際負債に占める割合は34.6%、37.7%、23.6%、3.4%。

 今年6月末におけるマカオの銀行の国際資産総額は前の四半期から6.4%下落の2兆1248億マカオパタカ(日本円換算:約38兆3297億円)。このうち対外資産は7.2%下落の1兆5464億マカオパタカ(約27兆8959億円)、マカオにおける外貨資産は4.3%減の5785億マカオパタカ(約10兆4357億円)。国際資産の主要構成要素である外地におけるノンバンクローンは7.7%下落の6240億マカオパタカ(約11兆2565億円)。

 今年6月末におけるマカオの銀行の国際負債総額は、3ヶ月前から6.4%減の2兆0720億マカオパタカ(約37兆3773億円)。このうち対外負債は8.8%下落となる1兆1589億マカオパタカ(約20兆9057億円)、マカオにおける外貨負債は3.2%下落の9131億マカオパタカ(約16兆4716億円)。マカオ居民及びマカオ特別行政区によるマカオの銀行への各種外貨預金が国際負債の主要な構成要素となっており、その残高は1.8%減の6756億マカオパタカ(約12兆1873億円)。

 マカオの国際銀行業務は主にアジアに分布している。今年6月末におけるマカオの銀行システムの対外資産のうち、対中国本土及び香港の債権が占める割合は40.5%、26.1%。同時に、ポルトガル語圏諸国及び「一帯一路」周辺国家が0.8%及び11.0%。対外負債全体に占める対香港及び中国本土の割合は42.6%及び37.9%、ポルトガル語圏諸国及び「一帯一路」周辺国家が0.6%及び6.8%。

 マカオ国際性銀行業務統計は国際決済銀行(BIS)が提唱する方法で作成されたもの。

マカオ金融管理局ビル(資料)=2020年7月本紙撮影

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオ司法警察局は7月5日、”アイス”と呼ばれる覚醒剤の吸引に絡み、30代のマカオ人の男1人を逮…
  2.  マカオ司法警察局は7月5日、中国本土からマカオを訪れていた女性へ賭博用途のカネを高利で貸し付けた…
  3.  マカオ政府旅遊局(MGTO)は7月5日、同局が管轄するマカオグランプリをテーマにしたミュージアム…
  4.  マカオではアフターコロナで社会・経済の正常化が進んだ昨年(2023年)から歩行者による禁止場所で…
  5.  マカオ司法警察局は7月4日、同郷の債権者に対する脅迫及び暴利の罪でフィリピン人の女1人を逮捕、検…

ピックアップ記事

  1.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  2.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  3.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  4.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  5.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…

注目記事

  1.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  2.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  3.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  4.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  5.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年7月号
(vol.133)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun