マカオ、2023年3Qのカジノ売上に占めるVIPルームの割合は24.1%

 かつてマカオのカジノ売上の大半がVIPルームによるものだったが、近年はマス(平場)シフトが顕著で、直近4年連続で5割未満となっている。

 このほどマカオのゲーミング(カジノ等ギャンブル)規制当局(博彩監察協調局=DICJ)が公表した今年第3四半期(2023年7〜9月)のゲーミング統計によれば、VIPルームによるカジノ売上を反映するVIPバカラ売上は前の四半期から3.2%減の117.67億パタカ(日本円換算:約2185億円)で、全体に占める割合は同2.6ポイント下落の24.1%だった。

 今年第3四半期のカジノ売上は前の四半期から7.3%増の488.11億パタカ(約9065億円)で、コロナ前2019年同時期の68.9%に。今年第1四半期は45.5%、第2四半期は62.0%だったことから、回復が進む状況がうかがえる。回復を牽引しているのはマス(平場)のバカラで、今年第3四半期のマスのバカラによる売上はコロナ前2019年同時期の97.4%に相当する297.69億パタカ(約5529億円)に上った。

 このほか、今年第3四半期末時点のマカオの総ゲーミング(カジノ)テーブル台数は6000台、スロットマシン台数は1万2000台で、今年第1四半期以降から横ばいが続く。今年1月から改正カジノ法が施行となり、テーブル及びマシン台数キャップ(上限)が設定され、上記の数字は上限と一致するもの。改正法施行直前の2022年12月末(テーブル5605台、マシン1万0775台)からは増、コロナ前2019年12月末(テーブル6739台、マシン1万7009台)からは減。今年第3四半期末時点のマカオのカジノ施設数は30軒で、年初から変動なし。コロナ禍による経営難や法改正などにより昨年第2四半期以降にサテライトカジノの閉鎖が相次いだことで、昨年第3四半期末の41軒から大幅減に。

大型カジノIR(統合型リゾート)が建ち並ぶマカオ・コタイ地区の夜景(資料)=2020年7月本紙撮影

関連記事

最近の記事

  1.  マカオを中心にアジア、欧州で統合型リゾート(IR)施設の開発・所有・運営を行うメルコリゾーツ&エ…
  2.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」を運営する澳門輕…
  3.  マカオ政府統計調査局は11月20日、今年(2024年)1〜9月の小売業販売額調査結果を公表。 …
  4.  マカオ政府統計・センサス局は11月20日、今年第3四半期(2024年7〜9月)の金融業人材需給及…
  5.  マカオ政府公共建設局(DSOP)の発表によれば、コタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の…

ピックアップ記事

  1.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」を運営するマカオ…
  2.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  3.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…
  4.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  5.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…

注目記事

  1.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  2.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  3.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  4.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  5.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年11月号
(vol.137)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun