マカオ、虹彩認証を用いたセルフ通関レーンの正式運用スタート

 マカオ治安警察局は10月21日、中国本土との主要な陸路の玄関口にあたる關閘イミグレーションで虹彩認証を用いたセルフ通関レーンの正式運用を同日スタートしたと発表。

 虹彩認証対応のセルフ通関レーンは出境、入境ホールに各5レーン設置されており、利用対象はマカオ居民(マカオ居民IDカード保有者)に限られ、事前に同イミグレーション施設内にある専用端末または窓口で登録を済ませる必要があるとのこと。虹彩認証の登録は任意で、従来の指紋認証も引き続き利用できるという。

 同局では、虹彩認証を用いたセルフ通関レーンの実証実験を約半年にわたって展開。実験期間中、8万1854人が虹彩情報を登録し、10月1〜20日の間の単日平均利用者数は關閘イミグレーションにおけるセルフ通関者数の7.87%を占める6533人に上ったとのこと。

マカオ・關閘イミグレーション施設における虹彩認証を用いたセルフ通関レーン実証実験の様子(写真:マカオ治安警察局)

 近年マカオ当局はマカオ居民IDカードのスマートフォンアプリ対応(電子身分証)など通関利便性向上策を相次いで打ち出しており、アプリで生成される通関用二次元バーコードと虹彩認証を利用することで完全非接触型のセルフ通関が実現するに至った。

 治安警察局と保安部隊事務局では、来年にかけて他のイミグレーション施設にも適量の虹彩認証対応のセルフ通関レーンを増設すべく、検討を行っているところとした。

スマートフォンアプリで通関用コードを生成してセルフ通関ゲート入口にかざすイメージ(写真:マカオ治安警察局)

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオ経済の屋台骨となっているのが、カジノを主としたゲーミング(ギャンブル)産業だ。マカオにはカ…
  2.  マカオ司法警察局は9月5日、マカオで無資格にも関わらず薬剤の注射による美容医療行為に従事したとし…
  3.  マカオ政府統計・センサス局は9月6日、今年(2024年)5〜7月期の住宅価格指数を公表。 …
  4.  マカオではアフターコロナで社会・経済の正常化が進んだ昨年(2023年)から歩行者による禁止場所で…
  5.  マカオの多くのカジノ施設が航空会社のマイレージ制度と似た会員プログラムを提供しており、入会するこ…

ピックアップ記事

  1.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  2.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  3.  シンガポール発の国際ラグジュアリーホテルブランド「カペラ」がマカオ初進出することがわかった。カペ…
  4.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  5.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…

注目記事

  1.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  2.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  3.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  4.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  5.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年9月号
(vol.135)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun