マカオ国際空港代表団がバードストライク対策で深圳空港を視察訪問

 マカオ国際空港運営会社にあたるCAMは10月19日、マカオ国際空港代表団一行が9月28日に広東省深圳市にある深圳宝安国際空港を訪問し、バードストライク(鳥衝突)対策に関する視察及び交流を行ったと発表。

 CAMによれば、マカオ国際空港として飛行の安全に重大な影響を及ぼしかねないバードストライク対策を重要視しており、これまで長年にわたって年次バードストライク報告指標のにより空港及び周辺環境の変化をモニタリングし、鳥類の活動管理措置を強化して臨んでいるが、依然としてバードストライクは発生しているとのこと。また、今年に入って以降はアフターコロナでフライト数が回復し、空港周辺環境にも変化が生じる中、鳥類の移動、活動パターンが複雑化し、新たな課題になっているという。

マカオ国際空港代表団がバードストライク対策で深圳空港を視察訪問(写真:CAM)

 今回、深圳宝安国際空港を訪問した理由として、マカオ国際空港との地理的位置と生態環境が非常に似ていることを挙げた。訪問時、深圳空港の管理職及び専門チームから人員配置、指標設定、報告手順、コーディネーション、フォローアップ、鳥類検知設備、空港併設の鳥類研究実験室における生態研究などの取り組みについての説明を受けた後、飛行区域内の芝生エリアに設置された光電式鳥類検知レーダー、二重鳥類捕獲ネット、インテリジェント音波バードスイーパー、長距離音波バードスイーパー、ソーラー式ガスバブル、車載式連射砲、風力バードスイーパーといった設備を見学したとのこと。

 CAMでは、今回を通じ、深圳空港と間で相互協力を今後一層拡大し、情報及び管理経験を共有することにより、バードストライク対策レベルの向上が期待されるとした。

 マカオ国際空港はタイパ島の北東部にあり、ポルトガル統治時代の1995年に開港した。東北及び東南アジアとの短距離路線が主で、LCCの誘致に積極的なことでも知られる。2019年の年間旅客数は961万1427人で、2012年から8年連続の伸長、開港以来最多記録を2015年から5年連続の更新していたが、2020〜2022年はコロナ禍で旅客数が低迷。今年に入って以降はアフターコロナで回復途上にある。

マカオ国際空港代表団がバードストライク対策で深圳空港を視察訪問(写真:CAM)

関連記事

最近の記事

  1.  澳門海關(マカオ税関)は4月1日、違法な運搬活動(いわゆる運び屋行為)に対する監察体制を維持する…
  2.  マカオの主要な空の玄関口、マカオ国際空港運営会社にあたる澳門國際機場專營股份有限公司(CAM)が…
  3.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」を運営する澳門輕…
  4.  マカオ治安警察局は3月31日、タクシー車内で拾った多額の現金入りの財布を着服したとして香港人の女…
  5.  このほどマカオ政府財政局が公表した最新の財政収支資料によれば、今年(2025年)1〜2月累計の歳…

ピックアップ記事

  1.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  2.  仏ミシュラン社は3月13日、香港・マカオでも高い知名度と信頼性を誇る人気グルメガイド「ミシュラン…
  3.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…
  4.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」の新線「横琴線(…

注目記事

  1.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  2.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  3.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  4.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  5.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2025年4月号
(vol.142)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun