マカオの銀行における国際業務割合が2四半期連続下落…2023年3Q

 マカオ金融管理局は11月17日、今年第3四半期(2023年7〜9月)のマカオ国際性銀行業務統計を公表。

 今年第3四半期のマカオの銀行業務全体に占める国際性業務割合は前四半期から下落。2四半期連続で下落となった。今年9月末におけるマカオの銀行システム総資産に占める国際資産の割合は同年6月末から0.7ポイント下落の84.0%に。国際負債の割合についても0.7ポイント下落の81.8%。

 外貨はマカオの国際銀行業務における主要取引単位となっている。今年9月末における国際銀行資産と負債に占めるマカオパタカの割合は1.0%と0.7%。香港ドル、米ドル、人民元、その他外貨の国際資産に占める割合は32.9%、43.5%、18.7%、3.8%、国際負債に占める割合は36.8%、36.6%、22.6%、3.4%。

 今年9月末におけるマカオの銀行の国際資産総額は前の四半期から4.0%下落の2兆0404億マカオパタカ(日本円換算:約37兆9303億円)。このうち対外資産は4.3%下落の1兆4805億マカオパタカ(約27兆5219億円)、マカオにおける外貨資産は3.2%減の5598億マカオパタカ(約10兆4065億円)。国際資産の主要構成要素である外地におけるノンバンクローンは7.7%下落の5759億マカオパタカ(約10兆7058億円)。

 今年9月末におけるマカオの銀行の国際負債総額は、3ヶ月前から3.9%減の1兆9884億マカオパタカ(約36兆9636億円)。このうち対外負債は6.8%下落となる1兆0806億マカオパタカ(約20兆0879億円)、マカオにおける外貨負債は0.3%下落の9078億マカオパタカ(約16兆8757億円)。マカオ居民及びマカオ特別行政区によるマカオの銀行への各種外貨預金が国際負債の主要な構成要素となっており、その残高はほぼ横ばいの6758億マカオパタカ(約12兆5629億円)。

 マカオの国際銀行業務は主にアジアに分布している。今年9月末におけるマカオの銀行システムの対外資産のうち、対中国本土及び香港の債権が占める割合は36.0%、29.2%。同時に、ポルトガル語圏諸国及び「一帯一路」周辺国家が0.8%及び12.2%。対外負債全体に占める対香港及び中国本土の割合は46.5%及び37.3%、ポルトガル語圏諸国及び「一帯一路」周辺国家が0.3%及び5.7%。

 マカオ国際性銀行業務統計は国際決済銀行(BIS)が提唱する方法で作成されたもの。

マカオ金融管理局ビル(資料)=2020年7月本紙撮影

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