マカオで小児に多い発疹性の感染症「猩紅熱」流行拡大…当局が警戒呼びかけ

 マカオ政府衛生局(SSM)は12月6日午後、最近マカオにおいて「猩紅熱(しょうこうねつ)」の流行が拡大しているとし、保護者及び教育機関、託児所の関係者に対して警戒を呼びかけた。

 猩紅熱はマカオにおいて法律で届け出を義務づけられている感染症のひとつで、SSMのモニタリングデータによれば最近感染例の増加が続き、11月上旬には週平均8人だったが、前週は35人に上り、10月の週平均である約4人、前年同時期の週平均1人、コロナ前同時期の週平均20人を上回る状況とのこと。

 また、今年に入って以降、12月5日までのマカオにおける猩紅熱患者数は162人で、前年の同じ時期の23人から大幅増だが、2019年同時期の406人は下回っているとした。患者の男女比は2:1で、1〜9歳が患者全体の97%を占め、このうち10人が入院治療を要したが、すでに回復して退院済みで、重症化及び死亡例はゼロとした。なお、集団感染は発生していない。

 SSMによれば、猩紅熱はA群溶血性レンサ球菌が引き起こす急性呼吸器伝染病で、潜伏期間は一般的に1〜3日、感染者の唾液、鼻水との接触や咳、くしゃみの飛沫などによって感染が広がるもの。通年で感染の可能性があるが、冬から春にかけてが流行期で、2〜8歳の児童に多いという。主な症状は発熱、咽頭痛、いちご舌、皮膚発疹など。

マカオ政府衛生局(写真:GCS)

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