2022年マカオ居民1人あたりの平均総収入は約600万円…対前年実質6.2%減、4年連続マイナス
- 2023/12/29 8:42
- 産業・経済
マカオ政府統計調査局は12月28日、昨年(2022年)マカオ居民(個人及び機構を含む)がマカオ域内及び域外で従事した各種経済活動によって得た総収入に関する統計を公表。
当年価格計算における2022年のマカオ居民総収入は2322.7億パタカ(日本円換算:約4兆0596億円)で、同年のマカオ特別行政区の域内総生産(GDP)と比較して383.7億パタカ(約6706億円)多く、対外要素による収入の純流入を反映している。2022年のマカオ居民1人あたり平均総収入は34万2586パタカ(約600万円)、1人あたりGDPは28万5997パタカ(約500万円)。
価格変動の影響を除いた後、マカオ居民総収入は対前年実質7.0%減、マカオ特別行政区のGDPは実質21.5%減、マカオ居民1人あたり平均総収入は6.2%減、1人あたり平均GDPは20.9%減に。マカオ居民1人あたり平均総収入はコロナ禍による影響などもあり、2019年から4年連続マイナスに。
2022年の対外要素収入の流出は、前年から32.9%減の318.7億パタカ(約5568億円)で、外資系企業及び海外投資家がマカオへの直接投資によって得た収入の減が主要因。一方、有価証券投資収入は54.6億パタカ(約954億円)、その他投資収入は242.7億パタカ(約4240億円)、従業員報酬は121.5億パタカ(約2123億円)で、それぞれ76.2%、37.1%、4.6%増に。
流入については、50.6%増の702.4億パタカ(約1兆2272億円)となり、出超だった前年から逆転。マカオ企業及び投資家による外地での投資収入が79.1%増の381.8億パタカ(約6671億円)となったことが主要因。準備資産投資収益の29.9億パタカ(約522億円)、有価証券投資収益の280.1億パタカ(約4894億円)、直接投資収益もそれぞれ232.4%、19.4%、10.4%の増加だった。
マカオ特別行政区は人口約68万人、面積は東京の山手線の内側の半分に相当する約32平方キロという小さな経済体だが、世界に冠たるカジノ産業を中心とするツーリズム業が経済の屋台骨となっている。ただし、2020年以降のコロナ禍によってインバウンド依存度の高いマカオ経済は大打撃に見舞われた。