マカオ、歩行者の道路横断違反が依然収まらず…3ヶ月余りで2861人検挙

 マカオでは、アフターコロナで市中における人流が顕著に回復する中、歩行者による禁止場所での道路横断やSNS映えするとされるスポット付近で道路にはみ出して写真撮影する行為などが散見され、交通事故リスクの増大から大きな社会的関心事となっている。

 マカオ治安警察局は12月28日、同局として継続して道路の安全維持へ取り組み、違反行為に起因する交通事故の減少を目的としたマカオ各エリアで監察及び歩行者の違反に対する取り締まり体制を維持する中、12月18日から24日までの1週間で道路横断違反の歩行者355人を検挙したと発表。

 同局が週次の取り締まり状況を定期的に発表するようになった今年9月18日以降、週次の検挙者数が3桁となる状況が常態化しており、累計検挙者数は2861人に上っている。3ヶ月余りにわたる取り締まりにも関わらず依然収まらない要因として、アフターコロナでマカオ社会・経済の正常化が進み、マカオの交通法規に不慣れなインバウンド旅客や海外労働者の数が増えている状況もあるとみられる。

マカオ治安警察局が実施した歩行者の道路横断違反に対する取り締まりの様子(写真:マカオ治安警察局)

 同局によれば、歩行者は横断歩道など適切な横断用の表示のある場所で道路を横断することが求められ、また信号機のある場所では信号の指示に従う必要があり、付近50メートル以内に横断表示のある場所がないところでは車両の通行に影響がない状況下で最短距離での横断できるとし、これらの規定に違反した場合、300パタカ(日本円換算:約5250円)の罰金が科されるとのこと。

 同局は歩行者に対し、自身及び他の道路使用者の安全な通行を確保するため、不適切な道路横断や交通阻害行為をしないこと、また運転者に対しても路面状況に留意し、安全な車間距離とスピードを保つよう累次の呼びかけを行い、人と車で譲り合い、共に安全な道路環境作りを進めてほしいとしている。このほか、同局ではマカオの交通法規に関する知識及び道路安全に関する意識向上を図る各種プロモーションも展開している。

マカオ治安警察局が実施した歩行者の道路横断違反に対する取り締まりの様子(写真:マカオ治安警察局)

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