マカオ税関、年末年始7日間で着衣の下に隠す手口の密輸事案9件摘発…大量の中古スマホやCPUなど発見

 澳門海關(マカオ税関)は1月4日、各イミグレーション施設でIT技術の活用を含む検査体制の強化を図り、違法な運搬活動(いわゆる運び屋行為)に対して厳格な取り締まりを行う中、年末年始にかけての7日間(2023年12月27日〜2024年1月2日)に着衣の下に隠す手口で密輸を図った事案9件を摘発したと発表。

 摘発があったのは關閘、港珠澳大橋、青茂のイミグレーション施設で、発見に至った密輸品のコスメティック製品が99点、中古スマートフォンが279台、中古ブルートゥースイヤホンが20点、中古CPUが252点だったとのこと。

 税関によれば、9件の内訳が8件がマカオから中国本土への持ち出し(密輸出)、1件が香港からマカオへの持ち込み(密輸入)で、いずれも各イミグレーション施設にある税関検査場の「申告物なし」レーンを通過しようとした際、人混みに紛れようとしたり、動作に不審な点があったなどとして税関職員が呼び止め、金属探知ゲートまたはボディスキャナによる検査を実施した結果、着衣の下に密輸品を隠していたことが発覚したという。

12月30日に青茂イミグレーションで発見された大量の中古スマートフォン着衣の下に隠して密輸出を図った2件の事案(写真:澳門海關)

 上述の9件の密輸に関わったのは9人で、23〜63歳のマカオ居民、香港居民、中国本土居民。税関では、9人全員を対外貿易法違反で起訴済みとした。

 2023年初頭のウィズコロナ転換による水際措置の緩和を受けて、マカオと中国本土、香港との相互往来が容易になって以降、運び屋が絡む密輸入、密輸出事案が摘発されるケースが増えており、密輸品の内容は中古スマートフォンが特に目立っている。

 税関では、市民に対して出入境における携行品の出入りに関する法令の遵守、また報酬を目当てに物品を隠したり偽装したりして運び屋行為へ従事しないよう累次の呼びかけを行うとともに、今後も継続して水際における各種取り締まりを強化して臨むとした。

12月31日に關閘イミグレーションで発見された大量のCPUを着衣の下に隠して密輸出を図った事案(写真:澳門海關)

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