マカオの2023年11月貨幣・金融統計公表…不良債権比率2.6%、前月から0.1pt上昇
- 2024/1/6 8:48
- 産業・経済
マカオ政府金融管理局は1月5日、昨年(2023年)11月の貨幣・金融統計を公表。内容のサマリーは下記の通り。
【マネーサプライ】
流通貨幣が前月から0.3%、通知預金が1.8%のそれぞれ増加で、M1は0.2%下落。また、準通貨負債は0.1%上昇。M1及び準貨幣負債を含む広義貨幣供給量M2はほぼ横ばいで、金額は7284億マカオパタカ(日本円換算:約13兆1661億円)。前年同月との比較では、M1が4.2%、M2が7.0%のそれぞれ上昇。M2に占める通貨別の比率はマカオパタカが33.7%、香港ドルが45.3%、人民元が7.8%、米ドルが11.4%。
【預金】
マカオ居民(マカオ居留権保有者)による預金残高は前月から微減の7075億マカオパタカ(約12兆7835億円)で3ヶ月ぶりマイナス、非居民による預金残高については5.7%増の3694億マカオパタカ(約6兆6745億円)で6ヶ月連続増、公共部門の銀行システムへの預金残高は0.2%増の2021億マカオパタカ(約3兆6516億円)で3ヶ月ぶりのプラスとなり、これらを総合して計算した銀行システムの預金残高は1.6%上昇の1兆2790億マカオパタカ(約23兆1096億円)で6ヶ月連続伸長。このうち、マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの占める割合はそれぞれ19.3%、44.2%、8.4%、25.5%。
【融資】
地元民間部門への融資は前月から0.5%下落の5448億マカオパタカ(約9兆8437億円)。対外民間部門への融資は1.6%増の5997億マカオパタカ(約10兆8357億円)。民間部門へ融資額は合計で0.6%増の1兆1446億マカオパタカ(約20兆6812億円)となり、マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの比率はそれぞれ19.4%、45.4%、14.0%、18.8%。
【預貸率/不良債権比率】
銀行のマカオ居民に対する預貸率は昨年11月末時点で前月末から0.3ポイント下落の59.9%。非マカオ居民含む総体預貸率は0.9ポイント上昇の89.5%。1ヶ月及び3ヶ月ベース計算による流動資産対負債比率はそれぞれ69.7%、62.1%水準。このほか、不良債権比率は0.1ポイント上昇の2.6%に。不良債権比率はじわじわと上昇が続いている。