マカオ、2023年のカジノ売上に占めるVIPルームの割合は24.7%…5年連続5割未満に

 このほどマカオのゲーミング規制当局(博彩監察協調局=DICJ)が公表した昨年第4四半期(2023年10〜12月)のゲーミング統計によれば、VIPルームによるカジノ売上を反映するVIPバカラ売上は前の四半期から7.9%増の127.00億パタカ(日本円換算:約2307億円)に上ったが、全体に占める割合は同9.6ポイント下落の23.5%にとどまった。

 昨年第4四半期のカジノ売上は前の四半期から10.9%増の541.11億パタカ(約9829億円)で、コロナ前2019年同時期の75.0%に。同年第1四半期は45.5%、第2四半期は62.0%、第3四半期は68.9%だったことから、順調に回復が進んだ状況がうかがえる。回復を牽引しているのはマス(平場)のバカラで、今年第4四半期のマスのバカラによる売上は335.34億パタカ(約6091億円)となり、コロナ前2019年同時期を上回る(109.2%)結果となった。

 昨年通期のカジノ売上に占めるVIPルームの割合は24.7%。近年はマス(平場)シフトが顕著で、直近5年連続で5割未満に。(参考:2023年24.7%←2022年24.1%←2021年32.8%←2020年43.5%←2019年46.2%)

 このほか、昨年第4四半期末時点のマカオの総ゲーミング(カジノ)テーブル台数は6000台、スロットマシン台数は1万2000台で、昨年第1四半期以降から横ばいが続く。昨年1月から改正カジノ法が施行となり、テーブル及びマシン台数キャップ(上限)が設定され、上記の数字は上限と一致するもの。なお、改正法施行直前の2022年12月末(テーブル5605台、マシン1万0775台)からは増、コロナ前2019年12月末(テーブル6739台、マシン1万7009台)からは減という状況。昨年第4四半期末時点のマカオのカジノ施設数は30軒で、年初から変動なし。コロナ禍による経営難や法改正などによりサテライトカジノの閉鎖が相次いだことで、2021年末の42軒から大幅減となっている。

カジノのイメージ(資料)=本紙撮影

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