マカオ税関、12日間で着衣の下に隠す手口などの密輸事案13件摘発…中古スマホやコスメ、蘭の花など発見
- 2024/2/5 9:01
- 社会・政治
澳門海關(マカオ税関)は2月4日、マカオ警察総局の指揮下で冬の防犯運動2024を展開する中、各イミグレーション施設でリスク管理システム及び最新設備を用いてマカオと外地の間を往来する貨客に対する検査体制の強化を図り、違法な運搬活動(いわゆる運び屋行為)に対して厳格な取り締まりを行う中、直近12日間(1月22日〜2月2日)で13件の密輸事案を摘発したと発表。
摘発があったのは關閘と横琴のイミグレーション施設で、発見に至った密輸品は中古スマートフォン46台、コスメティック製品108点、薬品1080粒、ロブスター150キログラム、植物(蘭の花)38.3キロなどだったとのこと。
税関によれば、9件の内訳が8件がマカオから中国本土への持ち出し(密輸出)、4件が中国本土からマカオへの持ち込み(密輸入)、また越境自家用車を使った事案が6件、徒歩が6件で、徒歩については各イミグレーション施設にある税関検査場の「申告物なし」レーンを通過しようとした際、人混みに紛れようとしたり、動作に不審な点があったなどとして税関職員が呼び止め、金属探知ゲートまたはボディスキャナによる検査を実施した結果、着衣の下に密輸品を隠していたことが発覚したもの。
上述の13件の密輸に関わったのは13人で、34〜76歳のマカオ居民、香港居民、中国本土居民。税関では、13人全員を対外貿易法違反で起訴済みとしたほか、蘭の花はワシントン条約の対象となっているため、これに関与した人物についてワシントン条約執行法でも検挙したとした。目下、農暦新年(旧正月)直前にあたり、蘭の花の需要が高まっている時期でもある。
2023年初頭のウィズコロナ転換による水際措置の緩和を受けて、マカオと中国本土、香港との相互往来が容易になって以降、運び屋が絡む密輸入、密輸出事案が摘発されるケースが増えており、密輸品の内容は中古スマートフォンが特に目立つ。
税関では、市民に対して出入境における携行品の出入りに関する法令の遵守、また報酬を目当てに物品を隠したり偽装したりして運び屋行為へ従事しないよう累次の呼びかけを行うとともに、今後も継続して水際における各種取り締まりを強化して臨むとした。