マカオ衛生当局が旧正月ホリデー期間中の呼吸器系感染症予防対策呼びかけ

 マカオ政府衛生局は2月9日、マカオでは毎年1〜3月が呼吸器系感染症のピーク期にあたるとし、農暦新年(旧正月)は社交活動が増え、伝播リスクが高まる可能性があるとし、市民に対して予防への注意を呼びかけた。

 同局によれば、このところマカオの主要な2つの医療機関におけるインフルエンザモニタリング資料でインフルエンザ様疾患による受診者数が増加傾向にあるとのこと。今年(2024年)第5週のインフルエンザ様疾患で救急外来を受診する患者の割合は成人が100人あたり9人、児童は27人で、前週から上昇したという。

 インフルエンザウイルス検査陽性率は上昇(前2週間の10%から前週は12%に、ただし今年第1週の33%との比較では低い)しており、検出されたインフルエンザウイルスの型はB型が51%、A型H3が47%、A型H1が2%。インフルエンザの流行はやや緩和の趨勢にあるが、主流がA型H3からB型に移行しつつあるとした。

 新型コロナウイルスの検査陽性率も上昇(今年第1週の11%から前週は19%に)し、直近1ヶ月に検出された型はJN.1変異株が97%、HK.2.1変異株が3%で、新型コロナウイルスの流行は拡大の趨勢にあるとのこと。

 インフルエンザ様疾患の集団感染事案は今年1月から直近までに112件あり、感染者数は1125人。主に教育機関で発生したもので、内訳は49件がA型インフルエンザウイルス、21件がB型インフルエンザウイルス、9件がアデノウイルス、9件が新型コロナウイルス、3件がマイコプラズマ肺炎、2件がRSウイルス、2件がエンテロウイルス/ライノウイルスによるもので、他の17件については検査結果陰性または検査中とのこと。

 今年1月1日から直近までのマカオにおける肺炎を併発したインフルエンザ重症例が19例、死亡例が1例あり、患者の年齢は5〜81歳、男性9人、女性11人で、このうちインフルエンザワクチン接種者は8人だったという。目下、マカオにおける2023〜2024年シーズン向けインフルエンザワクチンの接種数は約16.6万本で、接種率はグループホーム入所者が9割超、幼稚園児・小学生が8割近く、3歳以下と65歳以上が5割近くで、前年同時期を上回っているとのこと。

マカオ政府衛生局(写真:GCS)

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