マカオ、アフターコロナで2023年の犯罪件数が大幅増…コロナ前水準に近づく

 マカオ保安庁は2月29日に会見を開き、昨年(2023年)の犯罪統計及び法執行状況に関する総括レビューを発表した。

 同庁発表資料によれば、昨年のマカオにおける総犯罪件数(犯罪捜査着手数)は1万3487件で、前年から37.6%増だった。コロナ前にあたる2019年との比較では4.9%減。

 マカオでは昨年がアフターコロナ初年となり、年初からインバウンド旅客数が急回復した。

 黄少澤保安長官は会見の中で、昨年の犯罪件数は前年を上回り、2019年水準に近づいたとした上、暴力犯罪の件数はコロナ前から大幅減となった一方、電信ネットワーク詐欺や恐喝の件数が顕著な増となり、強盗、強姦、窃盗、拾得物不当占有といっ伝統的な犯罪については多発場所、時間などの特徴がコロナ前と似た状況とした。

 このほか、毎四半期恒例となっているゲーミング(カジノ)業のマカオの治安に対する影響への評価については、業界の発展過程における各種不安定要素及び潜在的リスクを注視ししているとし、昨年のカジノ関連犯罪件数は前年から上昇したが、インバウンド旅客数の増、ゲーミング業の回復と関連しているとみられ、依然として2019年水準と比べて明らかに低水準にあることから、警察当局による抑止、取り締まりが奏功しているとの考えを示した。

2023年のマカオ犯罪統計及び法執行状況に関する総括レビュー会見の様子。中央が黄少澤保安長官=2024年2月28日(写真:GCS)

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