マカオの2024年1月貨幣・金融統計公表…不良債権比率3.9%、前月から0.1pt上昇

 マカオ政府金融管理局は3月5日、今年(2024年)1月の貨幣・金融統計を公表。内容のサマリーは下記の通り。

【マネーサプライ】
 流通貨幣が前月から3.1%、通知預金が2.7%のそれぞれ増加で、M1は2.8%上昇。また、準通貨負債は1.6%増加。M1及び準貨幣負債を含む広義貨幣供給量M2は1.7%の増加に転じ、金額は7389億マカオパタカ(日本円換算:約13兆7912億円)。前年同月との比較では、M1が4.2%下落、M2が2.0%上昇。M2に占める通貨別の比率はマカオパタカが34.4%、香港ドルが45.2%、人民元が7.7%、米ドルが11.0%。

【預金】
 マカオ居民(マカオ居留権保有者)による預金残高は前月から1.5%増の7172億マカオパタカ(約13兆3862億円)で3ヶ月ぶり増、非居民による預金残高は微増の3238億マカオパタカ(約6兆0436億円)で2ヶ月ぶり増、公共部門の銀行システムへの預金残高は1.9%減の1898億マカオパタカ(約3兆5425億円)で2ヶ月連続減となり、これらを総合して計算した銀行システムの預金残高は0.6%増の1兆2307億マカオパタカ(約22兆9705億円)で2ヶ月ぶり増に。このうち、マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの占める割合はそれぞれ20.5%、44.3%、8.5%、24.5%。

【融資】
 地元民間部門への融資は前月から0.4%減の5360億マカオパタカ(約10兆0042億円)。対外民間部門への融資は0.5%減の5521億マカオパタカ(約10兆3047億円)。民間部門へ融資額は合計で0.5%減の1兆0880億マカオパタカ(約20兆3070億円)となり、マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの比率はそれぞれ20.4%、46.3%、11.1%、19.2%。

【預貸率/不良債権比率】
 銀行のマカオ居民に対する預貸率は今年1月末時点で前月末から0.7ポイント下落の59.1%。非マカオ居民含む総体預貸率は1.0ポイント下落の88.4%。1ヶ月及び3ヶ月ベース計算による流動資産対負債比率はそれぞれ64.0%、58.7%水準。このほか、不良債権比率は0.1ポイント上昇の3.9%に。不良債権比率は上昇が続いている。

マカオ金融管理局ビル(資料)=2020年7月本紙撮影

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