3月ホテル客室稼働率好調―旧正月の勢い持続

旧正月の大型連休が過ぎた後、イースター連休までしばらくオフシーズンとなるのが例年のマカオのホテル業界。しかし、今年は本来オフシーズンであるはずの3月も旧正月の勢いを持続しており、プロモーション価格を打ち出さなくても客室稼働率は平日で8割、週末で9割を超えるという。

3月8日付地元有力紙「澳門日報」が伝えた。3月の好調の要因としては、マカオを訪れる旅客の大半を占める中国本土旅客の意識の変化にあるとされ、価格が割安なオフシーズンへシフトする動きがみられるという。また、3月は出張やカンファレンスへの出席のためマカオを訪れるビジネス客も増えており、客室稼働率の増へつながっている。

2012年の下半期から、サンズコタイセントラルの3ホテルが相次いで開業し、市場に約6,000室の新規客室が生まれた。客室数の増に伴い、客室単価は安定化した一方、熾烈な競争も始まり、2013年の旧正月連休後のオフシーズンには、一部ホテルでプロモーション価格を打ち出し、顧客の獲得合戦を繰り広げる姿も見られたが、今年はそれと対照的にホテル側にとって理想的な状況となっている。ホテル観光業商会によると、今年は物価とコスト上昇に伴う5%のホテル価格値上げが予定されているが、値上げ幅が小さいことから、インフレの範囲内として許容されるとしている。

今年、マカオでは大型ホテルの開業予定はないが、来年にはコタイ地区で3社の新ホテルが開業予定となっており、新たに6,000室の新規客室が供給される。マカオを訪れる旅客数が増加傾向にあること、新ホテルそのものがマカオの新たな観光要素として顧客を引きつけることなどから、十分に増加分を吸収できる需要があるものと予想される。

2012年から2013年初頭にかけ相次いで開業したサンズコタイセントラル内のホテル(資料)―本誌撮影

2012年から2013年初頭にかけ相次いで開業したサンズコタイセントラル内のホテル(資料)―本誌撮影

関連記事

最近の記事

  1.  澳門海關(マカオ税関)は4月1日、違法な運搬活動(いわゆる運び屋行為)に対する監察体制を維持する…
  2.  マカオの主要な空の玄関口、マカオ国際空港運営会社にあたる澳門國際機場專營股份有限公司(CAM)が…
  3.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」を運営する澳門輕…
  4.  マカオ治安警察局は3月31日、タクシー車内で拾った多額の現金入りの財布を着服したとして香港人の女…
  5.  このほどマカオ政府財政局が公表した最新の財政収支資料によれば、今年(2025年)1〜2月累計の歳…

ピックアップ記事

  1.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  2.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」の新線「横琴線(…
  3.  仏ミシュラン社は3月13日、香港・マカオでも高い知名度と信頼性を誇る人気グルメガイド「ミシュラン…
  4.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…

注目記事

  1.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  2.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  3.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  4.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  5.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2025年4月号
(vol.142)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun