マカオ、カジノ高利貸しに絡む事件が2件相次ぎ発生…中国人の男9人逮捕
- 2024/3/15 9:39
- 社会・政治
マカオ司法警察局は3月14日、近日カジノ高利貸しに絡む事件が2件発生し、併せて中国人(中国本土居民)の男9人を逮捕したと発表。このうち1件は監禁が伴うものだった。
1件目は、3月12日正午頃、中国本土からマカオを訪問中の男性2人が高利貸しに監禁されているとの通報が親友を名乗る人物2人から相次いで寄せられ発覚したもの。同局の捜査でマカオ半島内港エリアにあるマンションの一室に監禁されていることを突き止め、同日夜に現場へ踏み込み、門外にいた見張り役の男2人を逮捕するとともに、室内で被害者2人を救出し、同じ部屋にいた男4人を逮捕したとのこと。
被害者2人は3月10日未明にそれぞれ高利貸しグループのメンバーからカジノプレイの元手として5万香港ドル(日本円換算:約95万円)を借り、カジノゲームで勝った場合に高利の利息を支払う約束だったという。双方合意後、被害者2人は高利貸しグループメンバーの監視下でマカオ半島にあるカジノ施設でギャンブルに興じたが、同日夜までに全額負けて返済不能となり、上述のマンションの部屋に監禁されるに至ったという。監禁中、被害者のうち1人は服を脱がされ、写真を撮ると脅され、もう1人は拳や木の棒で殴打されたといい、隙をみて親友に電話をかけて助けを求め、監禁時間は約60時間に及んだという。同局では、捜査情報を総合して本件に関与したメンバーの一部が逃走中とみて、全力で行方を追うとともに、グループ内の役割分担やカネの行方などについて引き続き捜査を進めるとしている。なお、逮捕された6人は全員捜査への協力を拒否しているとのこと。
2件目は3月13日午前、同局がコタイ地区のカジノ施設内で防犯パトロールを実施した際、警察官がバカラテーブルを囲んでいた男4人の様子に不審な点があることに気づいて発覚したもの。4人のうち1人が高利貸しから金を借りた人物とみられ、ゲームで勝った際に利息分のチップを渡すやり取りが確認されたことから職務質問を行ったところ、被害者は同日午前9時頃に高利貸し3人から300万香港ドル(約5692万円)を借りてゲームに臨み、勝った場合に高利の利息を支払う約束だったと説明。午前11時半頃の発覚時、当該テーブル上には本件に絡む319万0500香港ドル(約6053万円)分のゲーミングチップが置かれていたほか、高利貸しは利息として得たとみられる30万0500香港ドル(約570万円)分のゲーミングチップ及び1万5000香港ドル(約28万円)の現金を所持していたとのこと。
このところマカオでは高利貸しに絡む事案がしばしば報告されている。