メルコインターナショナルが2023年通期業績発表…マカオの傘下IRでエンタメ要素強化などプロジェクト多数

 マカオを中心にアジア、欧州で統合型リゾート(IR)施設の開発・所有・運営を行うメルコリゾーツ&エンターテインメント社(米ナスダック上場)の親会社にあたるメルコインターナショナル社(香港上場)は3月28日、昨年通期(2023年1〜12月)の業績を発表。

 同社グループの昨年通期の純収入は前年から179.5%増の295.3億香港ドル(日本円換算:約5715億円)。主な増収要因として、マカオにおける新型コロナ関連の防疫措置が予想より早く緩和したこと、傘下IR施設のシティ・オブ・ドリームズ・メディテレーニアン(マルタ)及びスタジオ・シティ(マカオ)第二期拡張部の開業、スタジオ・シティでレジデントコンサートがスタートしたことを受け、すべてのゲーミング(カジノ)セグメント及びノンゲーミング(非カジノ)事業のパフォーマンスが改善したことを挙げた。

 昨年通期の損失は34.9億香港ドル(約675億円)となり、前年の99.9億香港ドル(約1933億円)から大幅に縮小。調整後プロパティEBITDAについても前年の3.62億香港ドル(約70億円)のマイナスからプラス転換し、75.1億香港ドル(約1453億円)に。

 業績発表にあたり、メルコインターナショナル社のローレンス・ホー会長兼最高経営責任者(CEO)は、目下、スタジオ・シティにおけるレジデントコンサートの新シリーズ、スタジオ・シティ第二期拡張部へのシネマコンプレックスの新設、シティ・オブ・ドリームズ(マカオ)でのレジデントショー「ザ・ハウス・オブ・ダンシング・ウォーター(水舞間)」の年末に向けた復活といった多くのイベントやプロジェクトを準備しているほか、スタジオ・シティ(マカオ)ではカウントダウンホテルのリノベーションとグランドハイアットマカオのMICEスペース及び客室のアップグレード計画を進めているとした。

マカオ・コタイ地区にあるIR施設「シティ・オブ・ドリームス マカオ」(資料)=2024年3月本紙撮影

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