マカオの2024年2月貨幣・金融統計公表…不良債権比率4.1%、前月から0.2pt上昇
- 2024/4/5 18:45
- 産業・経済
マカオ政府金融管理局は4月5日、今年(2024年)2月の貨幣・金融統計を公表。内容のサマリーは下記の通り。
【マネーサプライ】
流通貨幣が前月から1.0%増、通知預金が4.5%減となり、M1は3.0%下落。また、準通貨負債は1.3%増加。M1及び準貨幣負債を含む広義貨幣供給量M2は0.9%の増加、金額は7456億マカオパタカ(日本円換算:約13兆9724億円)に。前年同月との比較では、M1が3.2%下落、M2が4.1%上昇。M2に占める通貨別の比率はマカオパタカが34.1%、香港ドルが45.3%、人民元が7.3%、米ドルが11.8%。
【預金】
マカオ居民(マカオ居留権保有者)による預金残高は前月から1.0%増の7241億マカオパタカ(約13兆5695億円)で2ヶ月連続増、非居民による預金残高は0.5%減の3221億マカオパタカ(約6兆0361億円)で2ヶ月ぶり減、公共部門の銀行システムへの預金残高は0.9%減の1881億マカオパタカ(約3兆5250億円)で3ヶ月連続減となり、これらを総合して計算した銀行システムの預金残高は0.3%増の1兆2344億マカオパタカ(約23兆1324億円)で2ヶ月連続増に。このうち、マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの占める割合はそれぞれ20.4%、43.9%、8.2%、25.5%。
【融資】
地元民間部門への融資は前月から0.2%減の5346億マカオパタカ(約10兆0183億円)。対外民間部門への融資は1.0%減の5463億マカオパタカ(約10兆2376億円)。民間部門へ融資額は合計で0.6%減の1兆0810億マカオパタカ(約20兆2574億円)となり、マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの比率はそれぞれ20.6%、46.5%、10.6%、19.5%。
【預貸率/不良債権比率】
銀行のマカオ居民に対する預貸率は今年2月末時点で前月末から0.5ポイント下落の58.6%。非マカオ居民含む総体預貸率は0.8ポイント下落の87.6%。1ヶ月及び3ヶ月ベース計算による流動資産対負債比率はそれぞれ65.0%、55.9%水準。このほか、不良債権比率は0.2ポイント上昇の4.1%に。不良債権比率は上昇が続いている。