2023年マカオのカジノ運営6社の利益合計は約3500億円に…アフターコロナで業績急回復

 アフターコロナ初年となったマカオの昨年(2023年)通期のカジノ売上(粗収益、Gross Gaming Revenue=GGR)は前年から333.8%増、2019年の62.6%に相当する1830.59億パタカ(日本円換算:約3兆5321億円)まで急回復した。

 目下、マカオのカジノ施設数は30軒で(昨年末時点と変わらず)、政府とコンセッション(経営権契約)を結ぶ6つの民間事業者が運営している。

 4月24日付のマカオ政府公報にカジノ経営6陣営=SJMリゾーツ社、ウィンリゾーツマカオ社、ヴェネチアンマカオ社(サンズチャイナ)、ギャラクシーカジノ社(ギャラクシーエンターテインメントグループ)、MGMグランドパラダイス社(MGMチャイナホールディングス)、メルコリゾーツマカオ社の昨年(2023年)の業績が掲載された。

 これによれば、2022年は6社すべてが赤字だったが、2023年は5社が黒字に転換。赤字となった1社についても、赤字幅は60%縮小した。6社の利益合計は183.6億パタカ(約3542億円)、黒字の5社に限ると199.5億パタカ(約3850億円)に。個別の状況は下記の通り。

・MGMグランドパラダイス社:36.8億パタカ(約710億円)
・ギャラクシーカジノ社:69.8億パタカ(約1347億円)
・ヴェネチアンマカオ社:61.4億パタカ(約1185億円)
・メルコリゾーツマカオ社:4.2億パタカ(約81億円)
・SJMリゾーツ社:-15.9億パタカ*赤字(-約307億円)
・ウィンリゾーツマカオ社:27.3億パタカ(約527億円)

 なお、コロナ禍の3年間の6社合計の赤字推移は2020年が330億パタカ(約6368億円)、2021年が191億パタカ(約3686億円)、2022年が369億パタカ(約7120億円)で、累計890億パタカ(約1兆7174億円)に上った。

 今年(2024年)のGGRについては、第1四半期終了時点で前年同時期から65.5%増の573.26億パタカ(約1兆1062億円)、2019年同時期からの回復率は75.3%となっている。

大型カジノIR(統合型リゾート)が建ち並ぶマカオ・コタイ地区の風景(資料)=2020年7月本紙撮影

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