マカオ、2024年3月の新規住宅ローン承認額が前月から3割増…延滞率大幅上昇

 マカオ金融管理局が5月10日に公表した今年(2024年)3月の住宅及び商業物件向けローン関連統計によれば、対前月の新規ローン承認額は住宅不動産向けが2ヶ月ぶり増、商業不動産向けが2ヶ月連続減だったとのこと。

今年3月の新規住宅ローン貸付承認総額は前月から31.7%増の9.0億パタカ(日本円換算:約174億円)。このうち、マカオ居民(=マカオ居民IDカード保有者)向けが前月から35.6%増の9.0億パタカで、全体の99.9%を占めた。非居民向けについては100万パタカ(約1.7億円)まで減少。直近3ヶ月でみると、今年1〜3月の新規住宅ローン貸付承認額の月次平均値は9.3億パタカ(約180億円)で、昨年12月〜今年2月との比較で0.9%減。

 新規商業物件向けローン貸付承認額は24.6%減の7.1億パタカ(約137億円)。このうち、マカオ居民向けが前月から32.6%減の6.3億パタカ(約122億円)で、全体の88.7%を占めた。非居民向けについては8000万パタカ(約15.5億円)まで増加。直近3ヶ月でみると、今年1〜3月の月次平均値は10.3億パタカ(約199億円)で、昨年12月〜今年2月との比較で4.8%減。

 今年3月末時点の住宅ローン融資残高は期内に複数の大口融資が完済されたことを受けて前月から0.2%減、前年同月から3.7%減となる2272.9億パタカ(約4兆3986億円)。マカオ居民が占める割合は95.4%。マカオ居民向けの住宅ローン融資残高は前月から0.3%減、非居民向けについては1.6%増。

 商業物件向けローン融資残高は前月から0.2%減、前年同月から2.6%減となる1578.1億パタカ(約3兆0540億円)。マカオ居民が占める割合は93.4%。商業物件ローン融資残高はマカオ居民向けが前月から0.3%減、非居民向けが0.1%増。

 今年3月末締めの住宅ローン延滞率は3.6%で、前月から2.6ポイント、前年同月から3.1ポイントの大幅上昇。商業物件向けローン延滞率は3.4%で、前月から横ばい、前年同月から2.3ポイント上昇。

住宅が密集するマカオ半島の町並み(資料)=2020年7月本紙撮影

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