マカオの銀行における国際業務割合が4四半期連続下落…2024年1Q

 マカオ金融管理局は5月17日、今年第1四半期(2024年1〜3月)のマカオ国際性銀行業務統計を公表。

 今年第1四半期のマカオの銀行業務全体に占める国際性業務割合は前四半期から下落。4四半期連続の下落となった。今年3月末におけるマカオの銀行システム総資産に占める国際資産の割合は前年12月末から0.5ポイント下落の83.3%に。国際負債の割合は0.7ポイント下落の81.1%。

 外貨はマカオの国際銀行業務における主要取引単位となっている。今年3月末における国際銀行資産と負債に占めるマカオパタカの割合は0.9%と0.7%。香港ドル、米ドル、人民元、その他外貨の国際資産に占める割合は34.0%、41.1%、19.6%、4.5%、国際負債に占める割合は37.0%、35.9%、22.4%、4.0%。

 今年3月末におけるマカオの銀行の国際資産総額は前の四半期から3.2%下落の1兆9687億マカオパタカ(日本円換算:約38兆1095億円)。このうち対外資産は3.9%下落の1兆4170億マカオパタカ(約27兆4299億円)、マカオにおける外貨資産は1.3%減の5517億マカオパタカ(約10兆6791億円)。国際資産の主要構成要素である外地におけるノンバンクローンは3.4%下落の5369億マカオパタカ(約10兆3926億円)。

 今年3月末におけるマカオの銀行の国際負債総額は、3ヶ月前から3.6%減の1兆9158億マカオパタカ(約37兆0834億円)。このうち対外負債は6.8%下落となる1兆0134億マカオパタカ(約19兆6160億円)、マカオにおける外貨負債は0.4%上昇の9024億マカオパタカ(約17兆4674億円)。マカオ居民及びマカオ特別行政区によるマカオの銀行への各種外貨預金が国際負債の主要な構成要素となっており、その残高は2.3%増の6722億マカオパタカ(約13兆0115億円)。

 マカオの国際銀行業務は主にアジアに分布している。今年3月末におけるマカオの銀行システムの対外資産のうち、対中国本土及び香港の債権が占める割合は38.0%及び28.0%。同時に、ポルトガル語圏諸国及び「一帯一路」周辺国家がそれぞれ0.8%及び12.3%。対外負債全体に占める対香港及び中国本土の割合は45.7%及び34.5%、ポルトガル語圏諸国及び「一帯一路」周辺国家が0.4%及び8.2%。

 マカオ国際性銀行業務統計は国際決済銀行(BIS)が提唱する方法で作成されたもの。

マカオ金融管理局ビル(資料)=2020年7月本紙撮影

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