中国本土でのサイバー詐欺で得た資金をマカオでデビットカード使い金製品購入して洗浄…香港人の男逮捕

 マカオ司法警察局は5月21日、中国本土でのサイバー詐欺で得た資金をマカオで洗浄(マネーロンダリング)したなどとして香港人の男を逮捕したと発表。

 同局によれば、同月18日に中国の国家詐欺対策センターから同局の詐欺対策コーディネーションセンターに不法分子が中国のデビットカードを使ってマカオの宝飾品店で多額の消費を行っており、中国本土においてサイバー詐欺犯罪で得た資金を不法に移転するもので、資金洗浄(マネーロンダリング)であることは明らかとする通報が寄せられ、同局が捜査を展開したとのこと。

 その後の同局の捜査で、香港人の男と別の逃亡中の男の計2人が他人の身分証と複数枚の中国本土のデビットカードを使ってマカオの宝飾店でゴールド製品を購入していたことが判明。このうち香港人の男が5月19日に再度マカオへ入境し、同日午後コタイ地区にある宝飾品店に立ち寄った際に配備を敷き、男が同店で63.8万パタカ(日本円換算:約1241万円)分のゴールド製品の購入にデビットカードを使用したことから、男を逮捕したという。

 男らは上述の支払いを含め、マカオで複数のデビットカードを使って12件の支払いを行っており、支払い金額の合計は470万パタカ(約9141万円)に上ったとのこと。これに絡む資金は中国本土で少なくとも8件のサイバー詐欺被害によるもので、合計損失金額は約550万人民元(約1億2114万円)という。

 同局では、この香港人の男が犯罪組織の幹部メンバーであり、マカオに来てデビットカードで消費することで訃報に得た資金の移転をになっていたとみて、男を組織犯罪、相当巨額詐欺、マネーロンダリング、他人の身分証使用の罪で検察院送致するとともに、逃亡中の男の行方を追っているとした。

警察が公開した証拠品(写真:マカオ司法警察局)

関連記事

最近の記事

  1.  マカオは中国の特別行政区にあたるが、マカオパタカ(MOP/澳門元)という独自の法定通貨を有する。…
  2.  マカオ司法警察局は9月21日、このほど同局と香港警務処、シンガポール警察部隊、シンガポールサイバ…
  3.  すっかりマカオの秋の定番イベントとして定着したマカオの統合型リゾート(IR)運営企業、MGMチャ…
  4.  マカオ治安警察局は9月21日、港珠澳大橋マカオ側イミグレーション施設の越境車両出境ゲート横に新設…
  5.  マカオでは、まもなく年間最大の多客期のひとつとなる国慶節ホリデーを迎える。  マカオ政府経…

ピックアップ記事

  1.  シンガポール発の国際ラグジュアリーホテルブランド「カペラ」がマカオ初進出することがわかった。カペ…
  2.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  3.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  4.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  5.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…

注目記事

  1.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  2.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  3.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  4.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  5.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年10月号
(vol.136)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun