マカオ「新中央ホテル」が正式リニューアル開業…1世紀の歴史有するアイコン的存在

 マカオ歴史市街地区の中心に位置する新馬路に面して建ち、1世紀の歴史を持つアイコン的存在の「新中央ホテル(Hotel Central)」がおよそ8年間に及ぶ大規模リノベーションを終え、7月22日に正式再オープンを果たした。

 新中央ホテルは今から約1世紀前の1928年にオープンし、当時のマカオで最高層、また初めてエレベーターが設置されたビルとしても知られ、マカオ随一の社交場として輝きを放っていた伝説のホテル。2016年に地元ディベロッパーの力行(Lek Hang)グループが買収し、再生プロジェクトに取り組んできた。

「新中央ホテル」正式再オープンセレモニーの様子=2024年7月22日(Lek Hang Group)

 新生・新中央ホテルでは、香港の著名インテリアデザイナーを採用し、全館が往時の栄華を今に伝えるクラシカルな雰囲気に統一。客室数は5階から10階までの5フロアに114室で、フロアごとに異なる時代(5・6階が1920年代、7・8階が1930年代、9・10階が1940年代)を再現したテーマ設定とし、6つの客室タイプが用意されているとのこと。

 館内にはかつてマカオ有数の高級中国料理レストランとして名を馳せた「碧麗宮(Palace Restaurant)」が復活オープンしたほか、マカオ歴史市街地区を見渡す360度パノラマビューを楽しめる屋上の展望台(Historical Sightseeing Promenade)、ホテルの1世紀に及ぶ歴史を紹介する歷史・文化廊(Historical Cultural Corridor)を新設。これらはホテル宿泊客以外も利用でき、ホテルガイドツアーも用意するという。

 力行グループでは、近年マカオ政府が歴史市街地区に大きな関心を寄せ、各統合型リゾート(IR)運営企業による地区内各所の活性化を推進する中、同グループは新中央ホテルの周辺で中国料理店「寶石酒家(ポウシェクレストラン)」及びエコノミー宿泊施設「城市客棧(シティ・イン)」などを運営しており、自社グループ及び近隣の観光スポットや商店との協力を通じたシナジー効果によってホテル周辺エリアに新たな商圏を創出し、旅客を引きつけて行きたいとした。

参考:華麗に生まれ変わった「新中央ホテル」の写真(全18枚)

新中央ホテルの展望台に立つ映画俳優の任達華(サイモン・ヤム)さん=2024年7月22日(Lek Hang Group)

関連記事

最近の記事

  1.  マカオを中心にアジア、欧州で統合型リゾート(IR)施設の開発・所有・運営を行うメルコリゾーツ&エ…
  2.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」を運営する澳門輕…
  3.  マカオ政府統計調査局は11月20日、今年(2024年)1〜9月の小売業販売額調査結果を公表。 …
  4.  マカオ政府統計・センサス局は11月20日、今年第3四半期(2024年7〜9月)の金融業人材需給及…
  5.  マカオ政府公共建設局(DSOP)の発表によれば、コタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の…

ピックアップ記事

  1.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  2.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…
  3.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」を運営するマカオ…
  4.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  5.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…

注目記事

  1.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  2.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  3.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  4.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  5.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年11月号
(vol.137)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun