マカオ、2024年2Qの不動産賃料統計公表…住宅・商業テナントとも上昇

 マカオ政府統計・センサス局(DSEC)は8月15日、今年第2四半期(2024年4〜6月)の住宅・商業テナント等の賃料に関する統計を公表。

 今年第2四半期の住宅の実用面積1平米あたり平均賃料は135パタカ(日本円換算:約2480円)で、前の四半期から1.7%上昇、エリア別の平均は、コロアン島が147パタカ(約2700円)、マカオ半島黒沙環埋立エリアが160パタカ(約2940円)、マカオ半島外港・南灣湖埋立エリアが138パタカ(約2530円)で、それぞれ5.5%、4.6%、2.0%上昇。一方、マカオ半島下環エリアは117パタカ(約2150円)、マカオ半島新橋エリアは120パタカ(約2200円)となり、それぞれ0.4%、0.2%%下落に。

 実用面積別では、50平米以下と50〜99.9平米の住宅の1平米あたり平均賃料がそれぞれ1.7%上昇の166パタカ(約3050円)、1.9%上昇の134パタカ(約2460円)。

住宅が密集するマカオ半島の町並み(資料)=2020年7月本紙撮影

 住宅以外については、商業テナントの実用面積1平米あたり賃料が0.6%上昇の497パタカ(約9120円)に。エリア別の平均はマカオ半島中区が724パタカ(約1万3290円)、マカオ半島黒沙環埋立エリアが498パタカ(約9140円)で、それぞれ3.5%、1.9%上昇。上昇幅が大きかった要因は期内に比較的賃料の低いテナントの契約更新がなかったため。一方、マカオ半島コシュタ・アリアーガは501パタカ(約9190円)、マカオ半島新橋エリアは361パタカ(約6620円)となり、それぞれ2.5%、1.8%下落。

 このほか、オフィス物件の実用面積1平米あたり賃料は0.8%下落の297パタカ(約5450円)。工業用途物件については0.4%上昇の124パタカ(約2280円)。

 前年同時期との比較では、住宅の平均賃料が3.8%上昇、商業テナントは1.6%上昇、工業用途物件は1.5%上昇、オフィスは2.1%下落。

 住宅・商業テナント等の賃料に関する統計は、統計の充実化によって不動産市場の状況をクリアにする目的で昨年第1四半期から新たに公表がスタートしたもの。統計資料は財政局の房屋税(固定資産税)における不動産賃貸報告がベースとなっており、貸主がマカオ政府や慈善団体などの契約は除外しているとのこと。

 マカオでは昨年の年初からアフターコロナで社会・経済の正常化が進んでいる状況。

住宅(オレンジ色)と商業テナント(青色)の実用面積1平米あたり賃料の推移。単位はパタカ(図版:DSEC)

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