マカオ 2024年8月前半の住宅不動産市場、前月後半から取引数・平均平米単価とも大幅マイナス

 マカオ政府財政局(DSF)が9月2日に公表した最新統計によれば、今年(2024年)8月前半の住宅売買・移転にかかる不動産印紙税の対象となった取引件数は前月後半から53件減(34.8%減)の99件だったとのこと。

 実用面積あたり平均平米単価についても前月から11.6%下落となる8万0815パタカ(日本円換算:約148万円)となり、今年4月20日に不動産価格加熱抑制策が全面撤廃(*後述)以降で最低に。

 取引件数のエリア別内訳はマカオ半島が74件、タイパ島が19件、コロアン島が6件で、前月後半からそれぞれ37件、19件、6件減。実用面積あたり平均平米単価のエリア別内訳は、マカオ半島が8万4584パタカ(約155万円)、タイパ島が7万5189パタカ(約137万円)、コロアン島が6万5145パタカ(約119万円)で、前月後半からそれぞれ6.0%、24.6%、17.6%下落。

 マカオでは昨年1月初旬のウィズコロナ転換を機にインバウンド市場の回復が進み、経済波及効果が期待されている。一方で、不動産市場については相次ぐ利上げといった懸念材料も存在。しばらくの間、取引件数、平均平米単価とも振るわない状況が続いていた。今年の年初からは不動産価格抑制策の一部緩和もスタートしたが、目立ったかたちでのポジティブな影響は見受けられず、4月20日から不動産価格加熱抑制策が全面撤廃すされるに至り、以降の動向が注目されている。

マカオの新興住宅街にあたるタイパ新城区の町並み(資料)=2023年10月本紙撮影

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