マカオで今年7人目の在郷軍人病感染者確認…患者は73歳男性、中国本土に長期居住歴

 マカオ政府衛生局(SSM)は9月3日夜、マカオで今年(2024年)7人目となる在郷軍人病(退役軍人病、レジオネラ肺炎)感染者を確認したと発表。

 患者は慢性疾病を持ち、長期にわたって中国本土に居住歴のあるマカオ人の男性(73)で、8月31日から発熱と呼吸困難が現れたため、9月1日に自力で中国本土からマカオへ戻り、公立総合病院の仁伯爵綜合醫院(通称:山頂醫院)の救急外来を受診。同院における補助検査でレジオネラ・ニューモフィラ抗原陽性及びA型インフルエンザ陽性であることが明らかとなり、在郷軍人病と診断されるに至ったとのこと。目下、患者の容体は危篤で、人工呼吸器の使用を要し、集中治療室で入院治療を受けているという。なお、患者の家族に類似の症状は出ておらず、患者は2023〜2024年シーズンのインフルエンザ予防接種を受けていなかったとした。

 SSMによれば、在郷軍人病はレジオネラ属菌が引き起こす感染症の一種で、菌を含む水が空調などを通じて飛散することによる空気感染すると考えられているとのこと。病名の由来は1976年に米国フィラデルフィアで開催された在郷軍人大会で集団発生したことによる。レジオネラ属菌は多様な環境下に存在するが、20〜45℃の温水で成長しやすく、水のタンク、スパプール、噴水、家庭で用いられる医療用吸入器などから見つかることも多いとのこと。症状としては、発熱、空咳、呼吸困難、倦怠感、頭痛、筋肉痛、腹痛、下痢などが挙げられ、抗生物質による治療が可能とのこと。

 マカオで在郷軍人病の感染者が見つかるのは極めて稀なケースだが、今年については3月に1人、4月に4人、5月に1人、8月に1人の感染確認があった(このうち5人が潜伏期間中に中国本土または香港滞在歴があり、1人は未発表)。近年の感染確認例は2023年が1人、2022年が1人、2021年が3人、2020年が6人、2019年が2人、2018年が5人。

 今回の感染確認を受け、SSMは広く公衆に対して在郷軍人病予防策を講じ、感染リスクを軽減するよう累次の呼びかけを行った。

マカオの公立大型総合病院、仁伯爵綜合醫院(資料)=本紙撮影

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