統合型リゾート運営MGMがマカオと日本の芸術家が共同制作した作品を文化局へ寄贈…マカオの東アジア文化都市選定記念

 マカオで2つの統合型リゾート(IR)を運営するMGMチャイナホールディングス(以下、MGM)は9月17日、このほどマカオが「2025年東アジア文化都市」に選定されたことを記念し、同月初旬にMGMが開催したマカオと日本の芸術家のコラボレーションワークショップで共同制作された作品を同日マカオ政府文化局へ寄贈したと発表。

 寄贈作品はマカオで無形文化財となっている彩色芸術「廣彩」の継承者として知られる李溢坡さんといぬを中心にしたシンプルでポップな作品で注目を集める日本の若手イラストレーターmatsui(松井一将)さんが日本から輸入した陶製の皿をベースに李氏が活力や繁栄を象徴する野菜の図案、matsuiさんが親しみやすく温かみのあるこいぬのイラストを描き、東アジアとマカオの文化の友好的な融和を表現したものに仕上がったとのこと。

統合型リゾート運営MGMがマカオと日本の芸術家が共同制作した作品を文化局へ寄贈(写真:MGM)

 目下、matsuiさんの海外初となる個展「THE DOG」がマカオ・媽閣エリアにあるコンテンポラリーアート施設「海事工房(Navy Yard)」で開催中(2024年10月31日まで)。コラボレーションワークショップも同会場内で行われた。

 李さんによれば、日本のイラストレーターと手を携えて作品を制作したのは今回が初めてとのこと。自身とmatsuiさんの作品はどちらも鮮やかな色彩が主体だが、使う色や技法は全く異なり、長い歴史を持つ職人技の廣彩とコンテンポラリーなイラストレーションの芸術的衝突は、現代と過去の有意義な対話のようなもので、互いに学ぶことで文化交流が促進されるとコメント。また、matsuiさんにとっては今回が初めてのマカオ訪問で、マカオの無形文化財、その担い手と交流することで、芸術を通して中国文化の奥深さを知ることができる貴重な機会だったという。

 MGMは今後も中国文化を主軸に多様な文化が共存する交流・協力の中心地としてのマカオの役割を一層深め、国際舞台における文化的競争力を強化できるよう支援を継続する意向とした。

上:李溢坡さんとmatsuiさんによる作品共同制作の様子/下:文化局へ寄贈された作品(写真:MGM)

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