マカオ、カジノ高利貸しの中国人2人逮捕…返済不能に陥った男女から身分証を没収

 マカオ司法警察局は9月19日、非マカオ籍の若いカップルへゲーミング(カジノ)チップを高利で貸し付けた上、両人の身分証を没収したとして30代の中国人(中国本土居民)の男2人を逮捕したと発表。

 同局によれば、同月16日にカップルから同局へ「高利貸しへの返済が不能に陥り、相手に身分証を没収された」とする通報が寄せられたとのこと。カップルは同月13日にマカオ入りしてからカジノ遊びを続けていたが、15日までに手持ちの現金が底をついたため、コタイ地区にあるカジノ施設内で知り合った男に借銭の連絡をした後、取引のためこの男とは別の男2人が宿泊先のホテル客室を訪ねてきたという。カップルは電子借用書への署名、担保として身分証を預ける、バカラゲームで勝った場合にベット額の2割を利息として支払うことを条件に30万香港ドル分(日本円換算:約554万円)のチップを借りることに合意。その後、カップルは高利貸しの男2人とともにカジノでバカラゲームに臨み、16日早朝までにチップを全額使い果たしたが、すでに35万香港ドル(約647万円)の利息を取られていたとのこと。カップルは返済資金を集めるため高利貸しから解放されたが、返済のめどが立たず、警察へ通報するに至ったという。

 通報を受けた同局が捜査に着手し、同日、コタイ地区のカジノ施設内及びホテル客室内で2人を逮捕するとともに、うち1人の宿泊先からカップルの身分証の奪還に成功。2人は同局の調べに対して協力を拒否しているというが、高利貸し及び文書入手・収受罪で検察院送致するとともに、カップルに高利貸しを引き合わせた男の行方を追っているとした。

 マカオにおいては、アフターコロナでインバウンド旅客数が急回復する中、カジノ高利貸し事案がしばしば発生している。

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