「マカオ大橋」が開通…マカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋

 マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte Macau)」が10月1日の現地時間午後2時に開通した。

 マカオ大橋は、マカオ半島東側沖合の新興埋立地「新城A区」(港珠澳大橋珠海・マカオ側人工島に隣接)の東側とタイパ島の北安地区を結ぶ通行料無料の自動車専用橋で、本線部の総延長は約3.085キロメートル、このうち跨海部分は約2.86キロメートル。両側8車線が設けられ、中央の2車線は二輪車専用となっている。

 マカオ大橋の着工は2020年3月で、約4年半での開通を迎えた。総工費は50億パタカ超(日本円換算:約900億円)とされる。

開通直後の「マカオ大橋」。手前がタイパ島側=2024年10月1日(写真:GCS)

 交通当局が事前の会見で明らかにしたところによれば、マカオ大橋の開通により統合型リゾート(IR)が集積するコタイ地区と新城A区の間の移動距離は従来の友誼大橋経由から約3キロメートル短く、所要時間についても約3〜6分の短縮が期待され、並行する友誼大橋のピーク時間帯の通行量の3割程度を分担できる見込みという。記者が開通初日に自家用車で走行してみたところ、通行する車両の数は多かったが流れはスムーズで、約3分で通過することができた。

 大橋の開通後、港珠澳大橋マカオ側イミグレーション前からマカオ大橋を経由してタイパフェリーターミナルとの間を結ぶ路線バス「103X」系統の運行がスタートしたほか、港珠澳大橋マカオ側イミグレーション前とコタイ地区にある各IR施設の間を結ぶ無料シャトルバスについてもマカオ大橋経由で運行にシフトしている。

開通直後の「マカオ大橋」を走る車両=2024年10月1日(写真:GCS)

 なお、マカオ大橋のタイパ島側では、大潭山(タイパグランデ)を貫くトンネル建設計画が進められており、来年(2025年)第2四半期にも着工の見通し。同トンネルの開通後、マカオ大橋からダイレクトにコタイ地区との間が結ばれる。(*参考記事:マカオ、大潭山トンネルが2025年2Qにも着工の見通し

 マカオ半島側とタイパ島を結ぶ跨海大橋の並びは西側から順に西灣大橋(2005年開通)、カルヴァーリョ総督大橋(1974年開通)、友誼大橋(1994年開通)、マカオ大橋(2024年10月開通)。

「マカオ大橋」開通前に行われた落成記念式典の様子=2024年10月1日(写真:GCS)

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