第32回マカオ国際花火コンテストが閉幕…日本代表の丸玉屋小勝煙火店は3位に

 9月初旬から5夜にわたってマカオ半島南部のマカオタワー沖海上で開催された第32回マカオ国際花火コンテストが10月6日に閉幕した。

 マカオは20世紀中頃に花火及び爆竹製造業が栄え、その保護と伝承を目的として1989年にマカオ国際花火コンテストがスタートした。通常の花火大会と異なり、国・地域を代表して出場する花火製造メーカーによる作品の美しさを競うコンペティション形式を採用しているのが特徴。秋の恒例イベントとして定着し、人気を博している。

 今大会も例年通り各夜2チームずつの打ち上げが行われた。出場チームは打ち上げ順にカナダ、タイ、ロシア、フランス、スペイン、フィリピン、中国、イタリア、日本、ポルトガルの10チーム。

第32回マカオ国際花火コンテストで3位となった日本チームの花火=2024年10月6日(写真:GCS)

 コンテストを主催するマカオ政府旅遊局(MGTO)は最終日の全チームの打ち上げ終了後、10月6日夜に結果発表及び表彰式イベントをマカオタワーで行った。優勝は中国の東信煙花公司、2位はロシアのPyro-Klass社、3位は日本の丸玉屋小勝煙火店(東京・府中市)という結果に。それぞれ、賞金として1万米ドル(日本円換算:約148万円)、6000米ドル(約89万円)、4000米ドル(約59万円)が授与された。

 日本チームは惜しくも優勝を逃したが、今大会まで優勝9回、2位6回、3位4回を誇る強豪として知られる。丸玉屋小勝煙火店としては5大会連続出場となり、今大会以前にも2023年(第31回)と2007年(第19回)で3位、2017年(29回)で2位、2016年(第28回)と1993年(第5回)には優勝という好成績を残している。

 日本チームの作品テーマは「リバイバル・ジャパン〜未来への脈動〜」で、旋律の美を強調した花火と日本のアニメやドラマの主題歌(YOASOBI『アイドル』ほか全7曲)、レーザー効果を組み合わせたパフォーマンスで、マカオのシンボルフラワーであるハスの花を象った花火も用意された。

第32回マカオ国際花火コンテスト表彰式=2024年10月6日、マカオタワー(写真:MGTO)

 MGTOのマリア・エレナ・デ・セナ・フェルナンデス局長は表彰式のスピーチの中で、花火メーカー10社による花火がマカオの夜空を彩り、市民と旅客に素晴らしい音と光の祭典を提供でき、国際大都市としての金看板も一層輝きを増したとし、今後も同大会の開催を継続し、よりエキサイティングで感動的な観光体験をもたらしていきたいと述べた。

 なお、今大会は第1夜が台風接近のため順延になるというイレギュラーも発生したが、結果的に5夜いずれも好天に恵まれ、多くの市民や観光客が鑑賞に訪れた。

第32回マカオ国際花火コンテストで3位となった日本チームの花火=2024年10月6日(写真:MGTO)

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