マカオで輸入性のデング熱感染確認相次ぐ…10月すでに8例、年初来累計13例に

 マカオ政府衛生局(SSM)は10月16日夜、マカオ域内で今年(2024年)12、13人目の輸入性デング熱感染例を相次いで確認したと発表。

 同局によれば、1人目の患者は中国広東省仏山市からのインバウンド旅客の男性(37)で、10月10日にマカオ入りした後、マカオ半島・司打口エリアのマンションにある友人宅に滞在していた。14日に発熱の症状が現れ、15日に私立総合病院の鏡湖醫院を受診した際の身体検査で両手及び背中に発疹が見つかり、同院で受験したデング熱検査の検査結果が16日に判明し、デング熱Ⅰ型に感染していることが確認されたとのこと。患者の容体は安定しており、仏山市及びマカオでの同住者に類似の症状は出現していないという。

 2人目の患者はマカオ半島・沙梨頭エリアに居住し、マカオ半島・新口岸地区で就労する海外労働者(ネパール人)の男性(42)。9月10日から10月8日までネパールへ里帰りしていたとのこと。マカオへ戻った後の10日に筋肉痛を伴う発熱の症状が出たが、皮膚に発疹はなく、12日と15日に公立総合病院の仁伯爵綜合醫院(通称:山頂醫院)を受診し、16日に同院で受験した血液検査の結果からデング熱Ⅲ型に感染していることが確認。患者の容体は安定しており、マカオの同住者及び同僚に類似の症状は出ていないとした。

 上述の患者2人はいずれも同局の疫学調査に対し、マカオへ戻った後は上述の医療機関以外の場所や公園へ行ったり野外活動にも参加していないと説明。同局では、患者の渡航歴、発症時間、検査結果を踏まえ、輸入性デング熱であると判断したとし、患者のマカオの勤務先周辺に職員を派遣して蚊の駆除を実施する予定。

 昨年のマカオにおけるデング熱感染確認は7例、今年に入って以降のデング熱感染確認例は2月(1件)、5月(1件)、6月(2件)、7月(1件)、10月(8例)の計13例に達し、すべて輸入性事案(患者の渡航・滞在先は主に東南アジア、南アジア、中国本土)。10月に入って以降、頻繁に新規感染確認例が出現しており、衛生局が累次の注意喚起を行っている。

マカオ外港フェリーターミナルに掲出されている外遊先でのデング熱への注意を呼びかけるサイネージ(資料)=2024年8月本紙撮影

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