マカオ、2024年11月のカジノ売上は14.9%増の約3451億円…1〜11月累計では26.8%増の約3.9兆円、年間予算達成率96.6%に

 マカオ政府博彩監察協調局(DICJ)は12月1日、今年(2024年)11月の月次カジノ売上(粗収益、Gross Gaming Revenue=GGR)統計を公表。

 今年11月のカジノ売上は前年同月から14.9%増の184.38億パタカ(日本円換算:約3451億円)で、対前月では11.3%減。コロナ前の2019年同月から回復率は80.6%。なお、前月はマカオのツーリズム業界において年間最大の書き入れ時とされる国慶節大型連休があり、対前月でのマイナスは通常の季節要因。

 11月の営業日は30日で、前月との比較で1日少ない。今年11月の1営業日あたりの平均売上は前月を0.56億パタカ(約10.5億円)下回る6.15億パタカ(約115.1億円)だった。

 今年1〜11月累計のカジノ売上は前年同時期から26.8%増の2085.80億パタカ(約3兆9036億円)。変動率は前月時点から1.3ポイント縮小。2019年同時期からの回復率は77.4%。なお、すでに10月終了時点で前年通期を上回っている。

 マカオは昨年1月初頭にウィズコロナへ転換。アフターコロナ初年となった昨年のカジノ売上は3月から本格的な回復が進み、夏場以降に加速、年末まで勢いを維持し、昨年通期のカジノ売上は前年から333.8%増、2019年の62.6%に相当する1830.59億パタカ(約3兆4260億円)に。政府は市場の回復が進む状況を受け、2024年の財政予算でカジノ売上目標を前年の1300億パタカ(約2兆4330億円)から2160億パタカ(約4兆0425億円)、月額にして180億パタカ(約3369億円)へ引き上げ、財政収支の均衡を実現するとしており、今年ここまで単月で目標を下回ったのはいずれも閑散期にあたる6月と9月の2ヶ月のみで、累計では目標を上回るペースで進捗。11月終了時点における目標達成率は96.6%に達している。

カジノのイメージ(資料)=本紙撮影

【資料1】2024年マカオの月次カジノ売上の推移(カッコ内は前年比)
・1月:193.37億パタカ=約3619億円(67.0%減)
・2月:184.86億パタカ=約3460億円(79.1%増)
・3月:195.03億パタカ=約3650億円(53.1%増)
・4月:185.45億パタカ=約3471億円(26.0%増)
・5月:201.88億パタカ=約3778億円(29.7%増)
・6月:176.94億パタカ=約3311億円(16.4%増)
・7月:185.95億パタカ=約3480億円(11.6%増)
・8月:197.54億パタカ=約3697億円(14.8%増)
・9月:172.53億パタカ=約3229億円(15.5%増)
・10月:207.87億パタカ=約3890億円(6.6%増)
・11月:184.38億パタカ=約3451億円(14.9%増)
>1〜11月累計:2085.80億パタカ=約3兆9036億円(26.8%増)

【資料2】2013年〜2023年マカオの年間カジノ売上の推移(カッコ内は前年比)
・2013年:3607.49億パタカ=約6兆7515億円(18.6%増)*ピーク時
・2014年:3515.21億パタカ=約6兆5788億円(2.6%減)
・2015年:2308.40億パタカ=約4兆3202億円(34.3%減)
・2016年:2232.10億パタカ=約4兆1774億円(3.3%減)
・2017年:2657.43億パタカ=約4兆9734億円(19.1%増)
・2018年:3028.46億パタカ=約5兆6678億円(14.0%増)
・2019年:2924.55億パタカ=約5兆4733億円(3.4%減)
・2020年:604.41億パタカ=約1兆1312円(79.3%減)
・2021年:868.63億パタカ=約1兆6256億円(43.7%増)
・2022年:421.98億パタカ=約7897億円(51.4%減)
・2023年:1830.59億パタカ=約3兆4906億円(333.8%増)

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