マカオ、週次の歩行者による道路横断違反の検挙数は70件…3週連続減

 マカオではアフターコロナで社会・経済の正常化が進んだ昨年(2023年)から歩行者による禁止場所での道路横断やいわゆるSNS映えスポット付近で道路にはみ出して写真を撮影するなどの違反行為などが目立っており、交通事故リスクの増大につながる懸念から大きな社会的関心事となっている。

 マカオ治安警察局は12月26日夜、同局として道路安全維持へ取り組み、歩行者の違反行為に起因する交通事故の減少を目的としたマカオ各所で監察及び違反行為に対する取り締まりを継続する中、12月16日から22日までの1週間で歩行者の道路横断違反を70件検挙したと発表。前週から23件減で、3週連続減。また、7週連続で2桁台を維持した。この期間の特記事項として、多数の要人の来訪を伴う一連のマカオ返還25周年祝賀セレモニーが開催されたことが挙げられる。

マカオ治安警察局が実施した歩行者の道路横断違反に対する取り締まりの様子=マカオ半島・友誼大馬路付近(写真:マカオ治安警察局)

 同局が週次の取り締まり状況を定期的に発表するようになった昨年9月18日以降、週次の検挙者数は4月15日から28日まで、6月3日から9日まで、8月12日から10月13日まで、11月4日から12月22日までの計17週間を除いて3桁の高位が常態化。アフターコロナで現地の交通ルールに不慣れなインバウンド旅客や海外労働者の数が回復する中、同局では取り締まりのほか、違反頻発地点への大型看板設置(2枚目の写真に一例)やSNSへの啓蒙動画掲載といった対応策を講じている。

 同局によれば、マカオの道路交通法の規定により歩行者は横断歩道など適切な横断用表示のある場所で道路を横断することが求められ、また信号機のある場所では信号の指示に従う必要があり、付近50メートル以内に横断表示のある場所がないところでは車両の通行に影響がない場合に最短距離での横断できるとしたほか、道路使用者は交通を阻害してはならず、他の道路使用者の安全や利便性に影響を及ぼしてならないとし、違反した場合は300パタカ(日本円換算:約5930円)の罰金が科されるとのこと。

 同局は歩行者に対し、自身及び他の道路使用者の安全な通行を確保するため、不適切な道路横断や交通阻害行為をしないこと、また運転者に対しても事故防止の観点から路面状況に留意し、安全な車間距離とスピードを保ってほしいとし、人と車で譲り合い、共に安全な道路環境作りを進めるよう累次の呼びかけを行っている。

マカオ治安警察局が実施した歩行者の道路横断違反に対する取り締まりの様子=マカオ半島・東望洋街付近(写真:マカオ治安警察局)

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