マカオ、高利貸しの中国人の男3人逮捕…債務者女性1人をIR併設ホテル客室に監禁
- 2024/12/29 18:49
- 社会・政治
マカオ司法警察局は12月28日、高利でカネを貸し付けた上、返済不能に陥った債務者を監禁したとして30〜40代のいずれも自称商人の中国人(中国本土居民)の男3人を逮捕したと発表。
同局によれば、同月27日に友人の女性1人が高利貸しに借りたカネを返せずコタイ地区に統合型リゾート(IR)ホテルの客室に監禁されているとの通報があったとのこと。通報を受けた同局組織犯罪調査処がすぐに捜査員を現場に向かわせ、当該女性1人を発見・救出するとともに、同じ部屋にいた高利貸しの男3人を逮捕。
被害者女性は今年(2024年)3月に父親の医療費を用立てる必要に迫られ、マカオ滞在時に上述の逮捕者のうち1人の紹介で、見知らぬ男から1日あたり500人民元(日本円換算:約1.1万円)の利息を支払うこと、1ヶ月以内に完済することを条件に3万香港ドル(約61万円)を借りた後、条件に従って毎日利息を支払ってきたが、17日目に返済不能に陥ったという。その後、12月27日未明に被害者女性がコタイ地区のIR施設内で上述の逮捕者の男3人と遭遇し、この併設にホテルの客室へ連行、監視下に置かれ、強い言葉で短時間内に完済するよう迫られるに至ったが、各所へカネを集めるための連絡を入れる中、監視の隙をついて友人に警察への通報を依頼することに成功したと説明。
なお、警察に発見されるまでの監禁時間は約30分だったとのこと。同局では、捜査で得られた情報を総合して男3人が被害者を監禁した事実が証明されたとし、3人を監禁(他人の行動の自由剥奪)の罪で検察院送致するとした。
本件とは異なるケースだが、マカオではカジノでの賭博資金をめぐる高利貸し、それに絡む監禁事件がしばしば発生しており、賭博目的の違法貸付に対する刑罰を強化した新法「打擊不法賭博犯罪法(違法賭博犯罪対策法)」が今年10月29日に施行された。