マカオのIR併設カジノで大量の偽造ゲーミングチップ使われる…中国人の男3人逮捕

 マカオ司法警察局は1月3日、同月1日にマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート(IR)併設カジノで大量の偽造ゲーミングチップ(以下、チップ)が見つかる事件が発生し、これに関与したとして中国人(中国本土居民)の男3人を逮捕したと発表。

 同局によれば、28日夜、当該カジノ施設から場内において偽造チップが相次いで見つかったとする通報が寄せられたとのこと。ゲーミングテーブルに現れた客1人が額面1万香港ドル(日本円換算:約20万円)のチップ1枚を小さな額面のものにくずしたいとディーラー職スタッフに申し出た際、ディーラーがチップに異常があることに気づき、検査を経て偽造チップであることが明らかになり、またその後に場内で別の客10人がこれと同種のチップを同様にくずそうとしたことが判明。最初の客を含む11人の客が所持していた偽造チップの合計は58枚に上ったほか、ゲーミングテーブル2台のチップ置き場からも同種のチップが1枚ずつ計2枚見つかったという。

 通報を受けた同局のカジノ犯罪調査処が直ちに捜査に着手。上述の偽造チップを使った客11人は、いずれも当該カジノ施設内外で見知らぬ人物との両替を通じて入手したものと説明したとのこと。その後、容疑者として同日このIRを訪れ、カジノ施設内外で他人との両替などを通じて偽造チップを現金化していた男4人の存在が浮上し、まもなくカジノの警備員とともに場内でこのうち3人の逮捕に成功したという。

 同局の調べに対し、容疑者の男3人は揃って協力拒否の姿勢を示しているが、同局では捜査で得られた情報を総合判断し、全員について相当巨額詐欺及び賭博目的違法両替経営罪で検察院送致するとともに、逃走中の男1人と詐取したカネの行方を追っているとした。

 なお、本件に絡み押収した偽造チップは計77枚、カジノ施設の被害額はゲーミングテーブルのチップ置き場から見つかった2枚分の2万香港ドル(約40万円)とのこと。このほか、偽造チップをつかまされた11人のうち4人が「換銭党」と呼ばれる違法両替従事者だったことも発覚。これについても別途で立件するとした。

警察が公開した証拠品(写真:マカオ司法警察局)

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