タイからマカオ経由で香港へ麻薬密輸企図…ロシア人の運び屋1人逮捕

 マカオ司法警察局とマカオ税関当局は1月13日、同月12日にマカオ外港フェリーターミナルで麻薬密輸事案1件を摘発し、ロシア人の自称エンジニアの男(68)を麻薬密売罪で逮捕、検察院送致したと発表。

 両局によれば、タイの税関当局から越境麻薬密売組織が運び屋の男1人を使った空路マカオへの麻薬密輸を計画しているとの情報がもたらされ、配備を敷いて対応にあたったとのこと。

 マークしていた運び屋の男は同月9日にタイから麻薬入りとみられるスーツケース1個を持ってマカオ国際空港へ到着し、両局が尾行と調査に着手。男はマカオ半島中区にあるホテルにチェックインした後、一切外出せずに部屋にこもっていたが、12日午前にマカオ到着時と同じスーツケース1個を持ってホテルを出てマカオ外港フェリーターミナルへ向かい、フェリーターミナルで香港行きの高速船のチケットを購入したことを確認し、マカオから出境するタイミングで逮捕した。

ヘロイン密輸事件摘発時の様子=2025年1月12日、マカオ外港フェリーターミナル(写真:マカオ司法警察局)

 男が所持していたスーツケースを検査したところ、中からクッキーやコーヒーのパッケージに偽装したヘロインが計5キログラム、末端価格にして約700万パタカ(日本円換算:約1.4億円)相当分が発見されたという。

 男は同局の調べに対し、越境麻薬密売組織から雇われていわゆる運び屋に従事したを認めた上、組織から500米ドル(約8万円)の報酬を受け取り、交通費や宿泊費は組織が支出したなどと供述したとのこと。

 マカオではアフターコロナで外地との往来が正常化して以降、外地からマカオを中継地とする事案を含む違法薬物の密輸事案がしばしば摘発されている。

ロシア人の男によるヘロイン密輸事件の証拠品(写真:マカオ司法警察局)

関連記事

最近の記事

  1.  マカオ司法警察局とマカオ税関当局は1月13日、同月12日にマカオ外港フェリーターミナルで麻薬密輸…
  2.  マカオ治安警察局は1月13日、マカオの繁華街で観光名所のマカオ半島・新馬路でスリを行ったとしてモ…
  3.  マカオの首長にあたる行政長官の岑浩輝(サン・ホウファイ)氏は1月13日、多くの地元コミュニティの…
  4.  マカオで複数の統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナ社は1月13日、2024年の香港中文…
  5.  マカオ特別行政区立法会はマカオ半島南湾湖畔にある立法会ビルの一般公開イベントを1月18日午前10…

ピックアップ記事

  1.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…
  2.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  3.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  4.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」の新線「横琴線(…

注目記事

  1.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  2.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  3.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  4.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  5.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2025年1月号
(vol.139)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun