マカオで今年初のツツガムシ病感染例確認…患者にネズミと接触歴

 マカオ政府衛生局(SSM)は1月28日午後、マカオで感染症のツツガムシ(恙虫)病とみられる患者が1人報告されたと発表。

 患者はリタイア生活を送るマカオ人の男性(70)で、1月21日に高熱、悪寒、めまいの症状が現れ、翌日(22日)に公立総合病院の仁伯爵綜合醫院(通称:山頂醫院)の救急外来を受診し、同院での身体検査で左肩及び左頸部に豆粒大のかさぶたが各1つ見つかり、症状などからツツガムシ病と臨床診断されたるに至ったとのこと。患者は治療を経て好転し、容体は安定しているものの、現在も同院に入院中という。

 患者はSSMの聞き取り調査に対し、近日は郊外でのアクティビティ歴はなかったが、ネズミと接触したことがあったと説明。なお、患者の家人及び同行者に類似の症状は出ておらず、マカオでハイキングに参加したことはないと説明。

 マカオでツツガムシ病の感染者が確認されるのは今年初めて。一昨年のマカオにおけるツツガムシ病感染確認は10例あり、輸入性は2例だった。昨年は輸入性が1例のみ。本来、マカオで輸入性ではないツツガムシ病の感染例が見つかるのは極めて稀なケースとされる。

 SSMでは本件を受け、ツツガムシ病はツツガムシ病リケッチアを保有するツツガムシに吸着(刺される)ことによって感染するもので、高温多湿で雑草が生い茂る場所に生息するげっ歯類(ネズミ類)が最も一般的な宿主として知られると紹介した上、公園の草むらや郊外で野外活動を行う際に適切な予防対策を講じるとともに、感染した際には適時に治療を受けるよう呼びかけた。

マカオの公立大型総合病院、仁伯爵綜合醫院(資料)=本紙撮影

関連記事

最近の記事

  1.  中国本土で大型連休となる旧正月の春節ゴールデンウィーク(GW)はインバウンド旅客のうち7割を中国…
  2.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するSJMリゾーツ社(SJM Resorts, S.A.)は…
  3.  マカオ司法警察局は1月27日、マカオ半島新口岸地区にあるカジノ施設で偽造香港ドル紙幣を行使したと…
  4.  マカオでは、きょう(1月29日)旧正月の春節を迎えた。  マカオ政府旅遊局(MGTO)は同…
  5.  マカオ司法警察局は1月28日、現地で旅行シーズンとなる春節ホリデーを前に、同月9日から27日にか…

ピックアップ記事

  1.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」の新線「横琴線(…
  2.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  3.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  4.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…

注目記事

  1.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  2.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  3.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  4.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  5.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2025年2月号
(vol.140)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun