マカオの銀行における国際業務割合が上昇に転じる…2024年4Q

 マカオ金融管理局は2月18日、昨年第4四半期(2024年10〜12月)のマカオ国際性銀行業務統計を公表。

 昨年第4四半期のマカオの銀行業務全体に占める国際性業務割合は前四半期から上昇に転じた。昨年12月末におけるマカオの銀行システム総資産に占める国際資産の割合は同年9月末から0.1ポイント上昇の83.4%に。国際負債の割合についても0.4ポイント上昇の80.9%。

 外貨はマカオの国際銀行業務における主要取引単位となっている。昨年12月末における国際銀行資産と負債に占めるマカオパタカの割合は0.8%と0.6%。香港ドル、米ドル、人民元、その他外貨の国際資産に占める割合は31.9%、39.3%、20.3%、7.6%、国際負債に占める割合は38.4%、38.5%、19.0%、3.5%。

 昨年12月末におけるマカオの銀行の国際資産総額は前の四半期から0.4%上昇の2兆0104億マカオパタカ(日本円換算:約38.1兆円)。このうち対外資産は3.5%増の1兆4992億マカオパタカ(約28.4兆円)、マカオにおける外貨資産は7.6%減の5112億マカオパタカ(約9.7兆円)。国際資産の主要構成要素である外地におけるノンバンクローンは18.8%上昇の5369億マカオパタカ(約10.2兆円)。

 昨年12月末におけるマカオの銀行の国際負債総額は、3ヶ月前から0.8%上昇の1兆9521億マカオパタカ(約37.0兆円)。このうち対外負債は3.9%上昇となる1兆0131億マカオパタカ(約19.2兆円)、マカオにおける外貨負債は2.2%下落の9390億マカオパタカ(約17.8兆円)。マカオ居民及びマカオ特別行政区によるマカオの銀行への各種外貨預金が国際負債の主要な構成要素となっており、その2024年12月末における残高は3.0%増の7226億マカオパタカ(約13.7兆円)。

 マカオの国際銀行業務は主にアジアに分布している。昨年12月末におけるマカオの銀行システムの対外資産のうち、対中国本土及び香港の債権が占める割合は39.5%及び24.2%。同時に、ポルトガル語圏諸国及び「一帯一路」周辺国家がそれぞれ0.6%及び12.1%。対外負債全体に占める対香港及び中国本土の割合は40.3%及び38.9%、ポルトガル語圏諸国及び「一帯一路」周辺国家が0.3%及び8.8%。

 マカオ国際性銀行業務統計は国際決済銀行(BIS)が提唱する方法で作成されたもの。

マカオ金融管理局ビル(資料)=2020年7月本紙撮影

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