マカオ、2024年通期の小売業販売総額は前年比14.9%減の約1.3兆円…大半が厳しい見通し示す
- 2025/2/27 9:11
- 産業・経済
マカオ政府統計・センサス局は2月26日、マカオにおける昨年通期(2024年1〜12月)及び昨年第4四半期(2024年10〜12月)の小売業販売額調査結果を公表。
昨年通期の小売業販売総額は前年から14.9%減の719.9億パタカ(日本円換算:約1兆3475億円)。
カテゴリー別では、時計・ジュエリー、革製品、百貨の販売額がそれぞれ25.3%、22.6%、18.6%の減少だった一方、自動車は16.1%増。価格要素を除いた販売量平均指数は前年から18.7%下落で、こちらも同様に時計・ジュエリー(-34.9%)、革製品(-24.2%)、百貨(-20.0%)が顕著な下落で、スーパーマーケット(-0.2)は横ばい、自動車(+16.3%)は上昇。
四半期比較については、昨年第4四半期の小売販売額は前年同時期から8.6%下落、前の四半期から11.6%増の185.1億パタカ(約3465億円)。このうち、時計・ジュエリー、革製品、百貨、チャイニーズスタイルの食品土産がそれぞれ前年同期比比21.1%、16.7%、11.7%、10.7%減、自動車と通信設備はそれぞれ17.1%、12.5増。販売量指数についても10.6%下落で、時計・ジュエリー(-33.7%)、革製品(-16.0%)、チャイニーズスタイルの食品土産(-12.5%)、百貨(-10.9%)が顕著な下落、自動車(+16.5%)と通信設備(+12.5%)は上昇。
今年第1四半期の販売量見通しについては、調査対象となった小売業者の54.4%が前年同時期から減少、39.1%が同水準、6.5%が増加見込みと回答。また、商品の販売価格については57.3%が同水準維持、34.4%が下落、8.3%が上昇見込みとした。このほか、昨年第4四半期と比較した今年第1四半期の経営状況は、55.7%が悪化、37.6%が安定継続、6.7%が理想的との見通しを示した。
マカオでは一昨年(2023年)1月初頭のウィズコロナ転換による水際措置の大幅緩和を受けてインバウンド旅客数の急回復が続いており、直近まで勢いを維持している。昨年通期のインバウンド旅客数は前年から23.6%増の約3493万人、2019年と比較した回復率は88.6%。ただし、アフターコロナでは、インバウンド旅客の消費嗜好の変化のほか、リベンジ消費の減退、ボーダーを跨ぐ移動が容易になったことで「北上消費」と呼ばれる広東省珠海市への消費流出など、マカオ市民のマカオ以外での消費が増えたとの指摘もある。
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