マカオ、2024年の1人あたりGDPが約1105万円に…前年比7.6%増

 マカオ政府統計・センサス局(DSEC)は2月28日、昨年通期(2024年1〜12月)のマカオの域内総生産(GDP)に関する統計を公表。

 同局が発出した資料によれば、昨年通期のマカオのGDPは実質ベースで前年から8.8%増の4033億パタカ(日本円換算:約7兆5783億円)で、コロナ前2019年同時期の86.4%まで回復したとのこと。このうち、サービス輸出が前年から9.2%増、内需(民間消費支出、政府最終消費支出・投資含む)についても2.3%増。

 このほか、人口1人あたりの財・サービス生産額を示す1人あたりGDPは7.6%増の58.8マンパタカ(約1105万円)、物価変動を捉えるために用いられるGDPデフレーターは0.4%上昇の105.0に。(※マカオの人口は約68万人)

 昨年通期のインバウンド旅客数が23.8%増となったことを受け、サービス輸出が9.2%増。このうち、ゲーミングサービス輸出が21.8%増、その他ツーリズムサービス輸出は前年ベースが高かったことから6.1%減で、2019年同時期との比較では13.0%上昇。財貿易については、財の輸出と輸入がそれぞれ14.5%、7.6%減。

 昨年はマカオの各種経済活動の正常化が続く状況にあり、また就業市場が安定を維持したことで、民間消費は4.9%増。このうち、世帯のマカオ地元市場における最終消費支出が3.8%増、外地における支出も11.1%増。このほか、新型コロナ経済支援対策の一環として実施された生活補助措置の終了を受け、政府最終消費支出は5.1%減となり、このうち財・サービス純購入額は11.2%減、スタッフ報酬は0.2%増だった。

 昨年は企業によるマカオにおける投資増が続き、通期の固定資本形成総額は4.6%増となり、このうち民間建設投資が5.1%増、民間設備投資についても31.1%増に。政府設備投資は1.2%増で、一部大型公共工事の竣工により、政府建設投資については10.0%減となった。

 四半期別では、昨年第4四半期(2024年10〜12月)のGDPは実質ベースで前年同時期から3.4%増、2019年同時期からの回復率は88.0%。このうち、内需は2.8%増、サービス輸出は2.1%増。

マカオの町並み(資料)=2023年8月、マカオ半島東望洋新街にて本紙撮影

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