マカオ、3月のカジノ売上は前年並みから3%程度の増…投資銀行見通し
- 2025/3/4 11:41
- カジノ・IR
マカオのカジノ売上(粗収益、Gross Gaming Revenue=GGR)はアフターコロナとなった2023年1月以降、徐々に回復が進んでいる。
マカオカジノ監理当局は3月1日に今年(2025年)2月のGGRを公表。2月のマカオのGGRは前年比6.8%増、前月比8.2%で、コロナ前2019年同月の77.8%水準まで回復。単日平均GGRについては前年比10.6%増(※前月はうるう年のため29日)、前月比19.8%増だった。多客期となりGGRに影響を及ぼす旧正月の春節の時期のズレを考慮した1〜2月累計でみた場合でも、単日平均GGRは前年同時期比2.2%増で、2019年と比較した回復率は75.5%に。
これを受け、週明けの3日に複数の投資銀行が今年2月のレビュー及び3月の見通しに関するレポートを発出した。
CICCはレポートの中で、今年2月のGGRは好調で、春節ホリデー後のロングテール需要が拡大したこと、プレミアムマスの需要が持続したこと、改装を終えたホテル客室が多く市場に投入されたことを要因として挙げた。2月のVIPルームからのGGRは2019年同月比で56〜63%減だったが、マスについては15〜24%増で、後者がGGRの70〜75%を占めると推測。同行では、今年3月のGGRについて、前年比で5%減〜3%増となる186〜202億パタカ(日本円換算:約3470億〜3769億円)、単日平均GGRは6〜6.5億パタカ(約111.8億〜121.1億円)、2019年同月比で22〜28%減との予測を示した。
モルガン・スタンレーは、今年1〜2月累計のGGRは前年同時からほぼ横ばいで、昨年第4四半期と比べて回復ペースが緩やかになっていると指摘。今後の予測については、3月のGGRは前年比3.3%増の201億パタカ(約3744億円)、今年第1四半期累計では1%増の581億パタカ(約1兆0823億円)とした。
JPモルガンは、今年は春節ホリデー期間中(1月末から2月初)のGGRが振るわなかったが、2月全体としてみれば好調だったとした上、3月の予測については前年並みの190〜195億パタカ(約3539億〜3633億円)で、下半期以降に伸びが加速する見通しとのこと。
なお、マカオの今年度財政予算における年間GGR目標は2400億パタカ(約4兆4709億円)、月平均200億パタカ(約3726億円)で、1、2月とも未達となっている。
